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昼休みもそろそろ終わりという時間、空腹も無事に満たされて、穏やかな午後の日差しを浴びながら窓の向こうの海を見る。自分の席は窓際で、考え事をするには最適だった。
何を考えるかと言えば、昨日まで修学旅行だった、自分から電話しなければ連絡もよこさない薄情な先輩のことだ。今日はまだ会うことができていない事実にため息が出そうになった時、トントンと肩をたたかれた。振り返れば「呼んでるよ」とクラスメイトが教室の扉を指している。
そこにはこちらに向かって小さく手を振る『薄情な先輩』が立っていた。
「一紀くん!修学旅行行ってきたよ!これお土産!」
「…、…どうも」
いつも通りキラキラした笑顔でお土産を差し出してくる彼女を見れば、『薄情』なんて考えは一瞬で消えた。
僕が一瞬の間の後、なんとか受け取ったものを指して「お土産、ぜひ開けてみて!」とニコニコしながら促す彼女に逆らえるはずもなく、そっと小さな紙袋のテープを外す。シャリン、と軽い音を立てて手のひらに転がり出てきたのは、謎のしろくまがサーフボードに横たわっている謎のマスコット付きストラップだった。
センス。このセンスはどういうこと。横たわるクマのなんとも言えない気怠い表情に自分のポーカーフェイスが崩れていくのを感じた。思わず笑い声が零れそうになった時、「可愛いでしょ?一目惚れしちゃったの」と制服のポケットから彼女は自分のスマホを取り出して僕の目線まで掲げて見せてきた。そこに揺れていたのはサーフボードに乗る気怠いピンクのくま。「ふふ、お揃い」とかわいい顔で笑う彼女を直視など出来るはずもなく視線を彷徨わせれば「ヒムロッチ」「かわいい」「まっか」「あの氷室が」とざわつく教室が目に入った。どういう意味。とりあえずクラスメイトを睨んで威嚇してみたものの自分でもわかるくらい顔が熱い状態じゃ何も効果はなさそうだった。
何を考えるかと言えば、昨日まで修学旅行だった、自分から電話しなければ連絡もよこさない薄情な先輩のことだ。今日はまだ会うことができていない事実にため息が出そうになった時、トントンと肩をたたかれた。振り返れば「呼んでるよ」とクラスメイトが教室の扉を指している。
そこにはこちらに向かって小さく手を振る『薄情な先輩』が立っていた。
「一紀くん!修学旅行行ってきたよ!これお土産!」
「…、…どうも」
いつも通りキラキラした笑顔でお土産を差し出してくる彼女を見れば、『薄情』なんて考えは一瞬で消えた。
僕が一瞬の間の後、なんとか受け取ったものを指して「お土産、ぜひ開けてみて!」とニコニコしながら促す彼女に逆らえるはずもなく、そっと小さな紙袋のテープを外す。シャリン、と軽い音を立てて手のひらに転がり出てきたのは、謎のしろくまがサーフボードに横たわっている謎のマスコット付きストラップだった。
センス。このセンスはどういうこと。横たわるクマのなんとも言えない気怠い表情に自分のポーカーフェイスが崩れていくのを感じた。思わず笑い声が零れそうになった時、「可愛いでしょ?一目惚れしちゃったの」と制服のポケットから彼女は自分のスマホを取り出して僕の目線まで掲げて見せてきた。そこに揺れていたのはサーフボードに乗る気怠いピンクのくま。「ふふ、お揃い」とかわいい顔で笑う彼女を直視など出来るはずもなく視線を彷徨わせれば「ヒムロッチ」「かわいい」「まっか」「あの氷室が」とざわつく教室が目に入った。どういう意味。とりあえずクラスメイトを睨んで威嚇してみたものの自分でもわかるくらい顔が熱い状態じゃ何も効果はなさそうだった。
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