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黒バス(宮地さんのみ)



「……ん」

突然宮地さんから差し出された手。それをきょとんてしつつじーっと見てたら

「…………手繋ぎてぇんだよ。察せ馬鹿」

その言葉にびっくりして顔を上げると眉間に皺寄せつつ耳まで真っ赤した顔があって。それを見たら何か、その、宮地さんの赤色が私にも移った感じがする。顔がめちゃめちゃ熱い。てかわかるわけないじゃんか察せませんよ言ってよ……!!

「うるせぇな俺の彼女だろ分かれよ」

「わかりませんよ……!!てかなんですかそれ!!横暴彼氏ですか!!」

「あ?何お前、轢かれてぇのか??」

「…………つーか、よ」

ぱっと目を一瞬逸らされたと思ったら彼の大きな手がするりと私の手を捕まえて、そしてぎゅうと強く握られた。

それにびっくりしてあわあわして顔真っ赤にしてる私を見てちょっと笑って(自分がぎゅーしたせいなのに!)

「ごちゃごちゃ言ってねーで、行くぞ」

そう言ってそのまま前向いて歩き出してしまった彼がどんな顔してるのかわからなかったけれど、斜め上から見える耳は最初に見た顔と同じ色に染まっていた。


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