黒バス(宮地さんのみ)
「あの、ちかくないですかね…!」
彼の顔と数センチしかない距離。そのままじーって見つめてくるから恥ずかしいし、そのせいで絶対に顔赤いしもう離れてほしいのに、がっしりと私の頭に回った彼の手は離そうって気配はない。それどころか視線さえそらさせてくれなくて。
「み、みやじさ、あのはな、」
「駄目だ。つーか近くねぇし、俺的にはこの距離よりもっと近づきてぇんだけど」
「え、」
その発言にびっくりして彼の方を見るとぱち、と目があって。その瞳には涙目の私と、ゆらりと揺れる情欲の炎が。え、なんで。えっあの。
「俺はさ、この状態からもっと近づいて、そして沢山お前に触れたい。まずはここと…………あと、他も、な」
ゆっくりと、優しく彼の指が唇をなぞる。その触れかたが酷くえっちで、そしてその後の身体をなぞるような視線がとてつもなく熱くて
「う、ぇ、」
脳内と心がキャパオーバーした私は思いっきり泣いた。