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黒バス(宮地さんのみ)



彼のスウェットを勝手に着てみた。

そしたらいつもよりウエスト周りが緩いような気がした。彼と私じゃウエスト周り全然違うから緩いのは当たり前だけど、そうじゃなくて、いつもよりなんか……緩い幅が大きい気が……

「……あの宮地さん」

「あ?なんだよ」

「大変申し上げにくいのですが…………ちょっと太りました??」

「は?!な、な訳ねぇだろ」

なんか彼らしからぬ反応が返ってきた。いつもなら確実に怖い笑顔で轢くぞとか言ってくるのに。というかこれ、絶対思い当たるからこその反応だ。なるほど。

てかお前がまた痩せたからだろとかぶつぶつ言い始めた彼。何か私のせいにして現実逃避しようとしてるからきちんと現実を突き付けようと思う。

「残念ながら、な訳ありますよ宮地さん。見てくださいこれ。私がまた痩せたとしてもこの緩さ感はないです」

「だ、だったらあれだろ。使いすぎてゴムが伸びてたとか」

「でもこれ確か最近新しくしたやつですよね?私と一緒にいたときに替えたから覚えてますもん。てかそれならこれ前よりワンサイズ……」

「…………」

「宮地さん」

「…………(目そらす)」

「…………(つんつん)」

「あーもう太ったよ!腹つっつくな!」



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