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OP関連


紙を持ったまま真っ赤になって固まっている彼。その原因はその紙に書かれていた内容のせいだった。どんなものかというと

【貴方達はこの部屋に閉じ込められました。
この部屋では決められた行動を決められた回数こなさなければ出る事は出来ません。鍵や扉自体やこの部屋の何処かを壊して無理矢理出ようとしても無駄です。出る方法はそれしかありません。寧ろそれをこなせなければ貴方達は一生この部屋から出る事は出来ませんのでご注意ください。
今回この部屋を出るために行わなければいけない行動は壁ドンです。やるのはどちらでも構いません。回数は10回行なってください。そうすればこの部屋から出ることが出来ます。
それではこの部屋を出るために頑張ってください。】

というのだった。

固まった彼が復活してこんなの出来るわけねぇだろ?!と叫びながら扉を壊そうとしたがどうやっても壊れなかった。物理的に壊そうとしても彼の炎を使って扉を燃やそうとしても。どうなってるのかよくわからないが…やはりこの部屋から出るには決められた行動を決められた回数やるしかないようだ。

まじで…?と小さい声だったからか声は聞こえなかったけれど彼の口がそう動いた。わかります、私も同じ気持ちです。まじですか…?

その後正直色々…本当に色々あったが覚悟を決めてやることにした。まずそうしなければこの部屋から出られないし。恥ずかしいけど。恥ずかしいけど!!

「よ、よし、いく、ぞ」
「は、はい」

そして彼が恐る恐るという様子でとん、と壁に手をやった。すると何処からか『1回目〜』という声が聞こえた。何処かで聞いたことある声だったが私は誰の声か思い出すことは出来なかった。というか目の前のことで…頭が、回らなかった。

いつも彼と私には身長差があるため見上げていたから少し遠く思えていた彼。それが今、いつもより物凄く近くにあった。どきどきしながら俯いていた顔を少しずつあげる。最初に見えたのは暑いからとボタンが何個か開いている胸元。少し焼けた肌にしっかりと筋肉が付いていてお腹は割れていた。そしてまた少し視線をあげると男らしい喉仏が見えた。ごくりと動いたのは緊張しているからだろうか。そしてまた視線をあげると赤く染まった頬。彼のチャームポイントであるそばかすが見えて……あ、

ぱちりと彼と目があった。

すると彼はぶわっと顔を真っ赤にして固まってしまって。その様子に私の緊張やら色々なのが限界に達して私も何故かそれが移ってしまったかのように物凄く顔が熱くなるのを感じて、先程よりも物凄く心臓がどきどきしてうるさい。もしかしたら彼にこの音が聴こえてしまっているのではないかと思う程で………ああ、もう、むり。

そして私と彼は

「「…っ」」

二人して膝から崩れ落ちた。

((これ絶対10回なんて出来ない(ねぇ)よ!!))







『エースさんが閉じ込められたのは
「一緒に閉じ込められた相手に10回壁ドンをするまで出られない部屋」です。
頑張って脱出しましょう。』

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