Find a Way
◼︎ベッドを買いに2
昼食をとり終え、会計の段階でどちらが奢ってやるかの小競り合いになったが、榊はまだ就業前の身であることから良太が支払った。
愛する人に食事の世話をしてあげたい、という援助欲求が満たされた良太はご満悦だ。
そして四階へと移動する。
エレベーターの中といわず歩行中といわず、榊にべったりと張り付くようにして動く良太の足に躓きそうになるので、
「歩きづらいな!少し離れろ」
と叱る榊であった。それでもまた油断すると、じりじりと距離が詰まってくるのだった。
寝具売り場に到着し、榊は良太に商品を選ばせてやることにした。良太はおおいに喜び、あれこれ悩んでいた。それはそうと、なかなか決まらない。
「もうどれでもいいから、さっさと決めろよ」
「いや、でも、榊さんの髪と肌色に合わせると白がいいかなと思うんですけど、水色もいいし、グレーもいいかな…紺色とか黒も榊さんの体の色が映えるからめっちゃいいっすよね……どうすっかな」
「汚れが目立たないのは何色だ」
「灰色とか、紺色っすかね?でも汚れって……あっ」
「一緒に寝るベッドに使うもんなんだから当然だろ。グレーとネイビーにしよう」
結局、榊が誘導して決定したかたちとなり、枕と掛け布団、枕カバー、掛け布団カバー、ベッドパットをそれぞれ一揃え購入した。枕と掛け布団だけはかさばるため、日曜着指定で発送してもらうことにした。あとは持ち帰りだ。
四階には良太の妹、咲の勤務する店があるが、女性用の下着やグッズ満載の店舗に大の男二人が押し掛け、ただ挨拶するというのも気が引けるため素通りすることにした。休憩中なのか、咲の姿は見られなかった。
昼食をとり終え、会計の段階でどちらが奢ってやるかの小競り合いになったが、榊はまだ就業前の身であることから良太が支払った。
愛する人に食事の世話をしてあげたい、という援助欲求が満たされた良太はご満悦だ。
そして四階へと移動する。
エレベーターの中といわず歩行中といわず、榊にべったりと張り付くようにして動く良太の足に躓きそうになるので、
「歩きづらいな!少し離れろ」
と叱る榊であった。それでもまた油断すると、じりじりと距離が詰まってくるのだった。
寝具売り場に到着し、榊は良太に商品を選ばせてやることにした。良太はおおいに喜び、あれこれ悩んでいた。それはそうと、なかなか決まらない。
「もうどれでもいいから、さっさと決めろよ」
「いや、でも、榊さんの髪と肌色に合わせると白がいいかなと思うんですけど、水色もいいし、グレーもいいかな…紺色とか黒も榊さんの体の色が映えるからめっちゃいいっすよね……どうすっかな」
「汚れが目立たないのは何色だ」
「灰色とか、紺色っすかね?でも汚れって……あっ」
「一緒に寝るベッドに使うもんなんだから当然だろ。グレーとネイビーにしよう」
結局、榊が誘導して決定したかたちとなり、枕と掛け布団、枕カバー、掛け布団カバー、ベッドパットをそれぞれ一揃え購入した。枕と掛け布団だけはかさばるため、日曜着指定で発送してもらうことにした。あとは持ち帰りだ。
四階には良太の妹、咲の勤務する店があるが、女性用の下着やグッズ満載の店舗に大の男二人が押し掛け、ただ挨拶するというのも気が引けるため素通りすることにした。休憩中なのか、咲の姿は見られなかった。