桜舞う中で
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「だ、だってそれは・・・!」
「好きな奴に呼ばれる名前って特別だろ?」
辺りが静かになったように思えた。
何の音も聞こえないようなそんな感覚。
その時、一際大きな風がざぁっと吹いた。
私が慌てて髪を抑えるのに気を取られていると知らない間に宍戸くんが傍にいた。
「俺、ずっと見てた」
彼の言葉に何も返せないでいると彼が言葉を続ける。
「ずっと、##NAME1##だけ見てた」
「それって・・・どういう・・・」
「意味?」と聞こうとしたのだけれどその先の言葉は紡がれなかった。
私の唇に彼の唇が降ってきたからだ。
彼が顔を離して私を見つめる。
その目が真剣で・・・私は目がそらせない。
「本当は先にキスするつもりなかったんだけど・・・我慢できなかった。ずるいよな・・・」
彼のそんな言葉に「そんなことない」と私が返すよりも早く、彼の声が届いた。
「俺は、お前のことが好きだ。」
宍戸くんが・・・私を・・・?
気がつけば私の目からは涙がこぼれ落ちていた。
「ごめん。・・・やっぱ嫌だった?」
眉根を下げて問う彼に思いっきり頭を横に振る。
「ち、ちがう・・・嬉しくて・・・」
「あのさ、大学だって本当は都内のとこに行くつもりだったんだよ、俺。」
「え・・・」
「でもお前が大阪に行くっつーからギリギリで進路変更した」
友達とのやり取りを思い出す。
あの時だ。
「泣くなよ」
彼が笑いながら私の涙を拭ってくれる。
「だって・・・」
「なぁ・・・まだ返事、もらってないんだけど?」
そういたずらっこみたいな笑みを浮かべて覗き込んでくる彼にとびっきりの笑顔で返した。
「私も・・・亮くんが大好き!」
桜舞う中で
(送るよ。マンション?)(うん、あそこのマンションだよ!)
(え・・・俺と同じところだ・・・)(えっ?何号室?)
(705。)(え?!隣の部屋だ?!)(えっ?!)
End