そんなことを考えていると目の前に、お肉が運ばれてくる。


プロの手によって焼かれたお肉は、それはもう絶妙な焼き加減で目を奪われる。


「うっめー！こんなの初めて食べたぜ！」

「こら岳人。お行儀よう、せんかい！」



既にもりもりと食べて感想を漏らすがっくんを忍足がたしなめている。



「お飲み物は、いかがなさいますか？」


がっくんの様子に呆気にとられていると声をかけられる。



「へ？え、えーと・・・？」

「ご所望とあらば、何でもご用意いたしますが・・・」


「えっと・・・りんごの・・・炭酸ジュースってあります・・・？」


何故そんなマイナーな注文をしてしまうの、私・・・





「ございます。そちらでよろしいでしょうか？」


あるんかい！




「あ、はい。よろしいでございます・・・」


「冷めないうちにお召し上がりください」




そう言って下がろうとする彼を思わず呼び止める。


「あ、あのぅ・・・」

「はい。何か？」

「ご飯とかって・・・もらえたり・・・」


「もちろん可能でございますよ」

「あ・・・じゃあ、お願いします・・・」

「かしこまりました」


我ながら恥ずかしいが、お肉はお米がないと・・・


「い、いただきます・・・」


いざ・・・っ！




「っ？！」


な、なんだこれは・・・！

一口食べると肉汁が溢れだして・・・


「とろけるぅ～・・・♪」




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