15話 スラムダンク(前編)
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「でも、気持ち悪がってたらさぁ・・・おんぶなんてしなくない?」
深雪がそう口を開く。
「は・・・?おんぶ?」
深雪の言葉に美夜子が眉をひそめる。
「え?帰ってきたときに言ったじゃん!」
「聞いてないわよ!」
美夜子が深雪の返答に声を荒げる。
「言ったよ!『宍戸さんの背中で泣きそうな顔してたんだけど』って!」
「・・・それって宍戸さんの後ろでって意味じゃないの?」
「私も、そういう意味だと思ってた」
美夜子の言葉に真琴が同調する。
「後ろだったら後ろって言うよ!」
「まぁ・・・確かに私も悪かったわ・・・」
深雪の主張に美夜子は、非を認めて謝る。
「それにしても・・・いくら優しいからと言って気持ち悪いと思ってる相手におんぶするような男じゃないわよねぇ?」
「でしょ?」
美夜子の発言に深雪が返す。
「・・・抱っこって言ってたけど」
「へ?」
突然の##NAME4##の発言に思わず、美夜子が腑抜けた返事を返してしまう。
「だから・・・##NAME2##が宍戸さんに、そう頼んでたの。正直、宍戸さんも満更でもなさそうだったけど・・・」
「へ?じゃ、じゃあ、『聞かなかったことにする』ってどういう・・・」
「分かんない・・・けど、あの性格だし、悪い意味ではないと思うけど・・・」
##NAME4##から、そう聞いて美夜子ちゃんの中でなんとなく考えがまとまってくる。
「##NAME2##。あんた、またマイナス思考になってるな?」
そう言って##NAME2##の頬をつねる。
「いひゃい・・・」
「あんたは少女漫画脳になるといつもこうなんだから!
心配しなくても宍戸さんが悪い男じゃないって、あんたが一番分かってるでしょ!」
「でも・・・」
「でもじゃない!こればっかりは、本人に聞く以外はどうにもならないでしょ?」
「だって・・・『今は教えられない』って言われたんだもん・・・」
「だったら大人しくその時を待ちなさい!あの宍戸さんよ?悪いようには、されないわよ!」
「うぅ・・・」
「はいはい、よーしよーし」
しっかり##NAME2##のケツを叩いてやった後に、抱きしめて頭を撫でてやる。
「あのさ、少女漫画脳って?」
こそっと##NAME4##が横にいる真琴に聞く。
##NAME2##の変貌に一番驚いているのは、##NAME4##だった。
正直な話、ここまで##NAME2##が感情をさらけ出して泣いているのを見るのは初めてのことだったからだ。
そもそも彼女はいつもヘラヘラと笑っていて泣いているところなど見たことはない。
「あぁ・・・恋すると少女漫画脳になるの。少しのことで不安定になるんだよね・・・」
「私も彼氏いる時は、なったなぁ・・・でも、あいつは普段から色んなこと気にしてるような性格だからねぇ・・・ああ見えて。」
真琴に次いで深雪も答えてくれる。
ああ見えてとは普段の彼女が、ちょっとぶっ飛んでることを言ってるのだろうか?
「あー、もう!目、擦らない!」
そうこうしていると美夜子の怒声が響く。
「真琴、何か冷やすもの救護室までひとっ走りして取ってきて!」
「あいよー!」
そう軽く返事をして真琴が部屋から出ていく。
「たくっ・・・手のかかる子なんだから・・・ほら、みんな計画の準備するわよ!」
美夜子が手を鳴らすと、各自持ち場について準備を進めるのだった。
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