12話 突撃、みんなの晩御飯
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時を同じくして##NAME2##は宍戸を相手にしていた。
「はい、どうぞ」
「おう、サンキュ」
「宍戸は、特に好き嫌いないから作りやすいわぁ・・・」
そう言いながら彼の隣に腰を下ろす。
「俺はガキかよ!」
宍戸に笑いながら突っ込まれる。
「いや、そんなつもりじゃないんだけど・・・ほら、作った物に文句つける人とかいるじゃん?」
「あー、確かにいるなぁ・・・」
そう言って彼は何か考えるそぶりを見せる。
「ん?どうかした?」
思わず、そう聞くと彼が言いづらそうに聞いてくる。
「その・・・他の誰かに作ってやったことあるのか?」
「へ?」
・・・ん?
「えっとぉ・・・お菓子作りが好きだから、よく友達に配ってたりしたけど・・・」
「そうじゃなくて・・・!」
あれ?これってやっぱり嫉妬・・・?
嫌でも・・・
何か期待してしまう・・・
「んー・・・チョコなら小学生の時に1回あるかな?でも、あれって押し付けたに近いしなぁ・・・後は、家族くらいかな」
「あるのか・・・」
明らかに声のトーンが落ちたような・・・
「でも・・・こんなに相手のことを思って気持ちを込めて作ったのは初めてだよ?」
「・・・小学生の頃のチョコは?」
そう言って、じとーっと見られる。
「あれは何だろ・・・憧れ?みたいな?今、考えるとあれは・・・恋愛の好きとは違うって、はっきり分かるんだけどね・・・
宍戸が初めてだから。昔付き合ってた彼氏にも作ったことな・・・あ。」
「彼氏、いたのか?」
つい口が滑って余計なことを言ってしまったせいで、宍戸が不満げな顔をする。
「まぁ、それは・・・それなりに?もちろん、今はいないけど・・・」
適当に嘘つけばいいんだろうけど、つきたくないんだもんなぁ・・・
私のエゴかもしれないけど。
「・・・付き合ってた時、どれくらい好きだった?」
宍戸も意外とぐいぐい聞いてくるなぁ・・・
「んー・・・こんくらい?」
笑いながら一口サイズに切られた、きゅうりのぬか漬けを親指と人差し指でつまんで見せる。
「は?」
そりゃそうなるわな。
「んー・・・どことなく、昔の私は冷めてたからなぁ・・・人間不信っていうか・・・
その時の私は「好き」って言葉とか信じられなかったんだよね」
宍戸が信じられないという顔をしてる。
そりゃあ、今の私からは想像できないよねぇ・・・
「ま、それを元の私に戻してくれたのが・・・あのバカたちかな」
そう言って笑うが、彼は何と言っていいのか分からないようだった。
「あんまり深く考えないで。過去は過去。宍戸は今の私をしっかり見てて」
そう笑う私に今度は彼も笑みを返してくれた。
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