11話 尋問
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「宍戸の好きなところ・・・」
うーんと考えてみる。
存在自体が好きなんだけど、それじゃあ答えにならないよなぁ・・・
「一番は、努力家なところかな。」
我ながら模範解答すぎたかな。
「確かに宍戸は努力家だね」
「私は・・・何かに対してそんな風に一生懸命努力したことなんてないから・・・」
2人の視線が私に集まる。
「人一倍努力してるなんて、すごいなって。
そこまでがんばれることがあるってすごいなって。・・・そばで支えたいなって」
「ここにいる人は、そんな奴らの集まりだよ?それこそ青学の海堂くんなんかが、いい勝負だね」
彼は私に意地悪をしているつもりなのだろうか?
「もちろん、それだけじゃないよ」
そう前置きをして話し出す。
「彼の後輩思いなところとか・・・いたずらっこみたいに笑うところとか・・・優しい声とか・・・
もう本当に全部が全部・・・好き」
私がそう口にすると萩が目を丸くする。
「それにね・・・合宿の初日、怪我した私を救護室まで運んで優しく手当てしてくれた時にね・・・
あぁ、私・・・この人のこと好きでよかったなぁって。
たとえ私の想いが届かなくても、この人が笑ってたら私、幸せだなぁ・・・って」
そこまで言って急に恥ずかしくなってきた。
「ちょっと待って・・・今のなし!本当に恥ずかしい・・・!」
さっきとは真逆で、今は私が恥ずかしさで顔を覆うことになった。
「ん?ちょっと待って?私、運ばれたっての知らないんだけど?」
「あ。」
うっかり自分でばらしてしまった。
でも、鼻血出したこととかお姫様抱っこされたことはバレてないしいいか。
「ねぇ!詳しく話しなさいよ!」
嫌だ。墓まで持ってくって決めた。
今、決めた。
「そっか・・・ごめんね。疑って。」
「へ?」
萩に突然謝られて変な声が出る。
「ほら、氷帝のテニス部って人気だから顔だけで好きになる様な、いい加減な人が多いから」
ん?何か少し黒い部分が見え隠れしてない?
言葉の端々に棘を感じるのだけれど・・・
「心配するまでもなかったね・・・そんなに思ってくれる人がいるなんて宍戸が羨ましいよ」
「いや、もうほんと最後の忘れて欲しい・・・」
そんな私の様子を見てクスクスと萩が笑う。
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