10話 看病
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「あー・・・もう、ホントありえない・・・」
「深司・・・」
頭を金槌で殴られているような感覚と闘いながら、ぼやく。
どうやら##NAME4##は、熱を出して寝込んでいる俺を心配して訪ねてきてくれたらしい。
「俺もやわだよなぁー・・・アキラの風邪がうつるとか・・・」
そう言って頭を押さえる。
「そんな・・・同室なんだし、仕方ないよ!」
彼女の言う通りだ。
風邪の引いてるやつは隔離して同じ部屋に寝かせればいいのに・・・
・・・そうすると今は俺が隔離されるのか。
「でも、不動峰で俺だけなんだよね・・・熱、出してるの・・・」
「あの、深司・・・」
尚もぼやいていると、##NAME4##が遠慮がちに声をかけてきた。
「あ。そういえば用があって来たんだっけ?」
俺がそう答えると彼女は手にしていたものをこちらに見せる。
「あ、うん・・・これ・・・」
「・・・ゼリー?」
朝飯も碌に食べられなかった俺の為にわざわざ持ってきてくれたのだろうか?
「##NAME2##と一緒に作って・・・それで深司に・・・食べてほしくて・・・」
語尾が尻すぼみになっている。
まさか手作りだとは・・・
思わず表情筋がゆるむ。
「・・・ありがとう、##NAME4##。」
そう言って彼女から器を受け取ると、彼女は真っ赤になっていた。
可愛らしい。
「ん、おいしい」
俺がそう言うと彼女は嬉しそうに笑う。
「本当?!良かったぁ・・・あ、そうだ!
##NAME2##に教えてもらってね・・・
糠漬けあるんだけど、よかったらご飯のときに一緒にどうぞ!」
驚いた。
何で彼女は俺の好きな物を知っているんだ?
そこまで考えて、この間のことを思い出した。
そうか・・・漫画のキャラというのは好きな物まで知られているのか。
「・・・俺、漬物にはうるさいよ?」
「はい!承知の上にございます!」
俺の返しに彼女は望むところだと言いたげだ。
「そこまで言うんなら食べてあげなくもないよ・・・何か前は逆の立場だったのに・・・今は##NAME4##に看病されてるなんて変な感じ・・・」
そうふとこぼすと彼女が申し訳なさそうに謝ってくる。
「あの時は迷惑かけて本当にごめんね!」
「別に・・・好きでやってたし・・・」
俺がボソッと言うと彼女には聞こえてなかったようで「え?なに?」と聞き返してくる。
「いや、なんでもないよ。ごちそうさま、##NAME4##」
今は何でもないことにしておこう。
「お粗末様でした!」
「じゃあ、ちょっと寝るね」
笑顔で空の器を受け取る彼女にそう告げる。
「あぁ、うん!おやすみ、深司」
「##NAME4##、おやすみ」
そう返すとばたんっとドアが閉じた。
何だか少しいい夢を見れそうな気がする。
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