9話 キングからの頼み事
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「て、転入届?!」
そういえば、さらっと聞き流しちゃったけど・・・
「さっき『これから生活を続けていく上で』って言った?!」
「あぁ。」
平然と跡部が答える。
「いやでも、正体ばれちゃったしやっぱり異世界人だし、元の世界に帰った方が・・・」
未だに何で気味悪がられてないのか不思議なんだけど・・・
「そのことだが、レイに詳しく聞いた。
どのくらいの期間か分からないがしばらくは元の世界には戻れないそうだ」
「ほぇ?!」
何それ、初耳。
「何考えてるの?そんなに簡単に戻れるわけないじゃない」
後ろから声が聞こえて驚き、振り向くと知らない間にレイくんがソファに座っていた。
・・・いつの間に。
「いつって断言できないけど、とりあえず僕の魔力が戻るまで無理だよ。
それに・・・##NAME2##は元の世界に帰りたいの?」
「え?」
怪しい笑みを浮かべたへっぽこ魔法使いにそう聞かれて改めて考える。
そりゃあ、向こうの家族のことが気にならないと言ったら嘘になるけど・・・
でも正直、本心から元の世界に帰りたいと思うことはなかった。
「・・・帰りたくない」
呟くように答える。
すると魔法使いは静かに言葉を並べる。
「じゃあ、帰る必要なんてないじゃない。
きっと君のことだからみんなのことを思っての発言なんだろうけど、誰も君たちに元の世界に帰ってほしいなんて思ってないよ」
「え?」
「僕が心を読めるのは君が一番知っているだろう?」
確かに出会って数分で心を読まれていた。
「杞憂だよ。全部。余計な心配なんてしなくていいんだ。
意中の彼にもアピールしてたけどあれもどうせ思い残すことが何もないようにとか思っての行動でしょ?」
完全に自分の感情を言い当てられている・・・。
レイくんにすれば私の心なんて丸裸同然らしい。
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