9話 キングからの頼み事
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みんなに真実を話した翌日、昨日と同様に体調不良の人が多いため、本日も自主トレとなった。
そして、私は暇を持て余して宍戸の部屋に押しかけた。
「こーにゃにゃちわー!」
どこかの魔法少女の漫画に出てくる、蛙みたいなあだ名の封印の獣を彷彿とさせる挨拶をしてドアを開ける。
「##NAME1##さん?」
「お、お前・・・っ!」
部屋の主のチョタと宍戸は大いに驚いているようだ。
「宍戸、風の便りで体調が悪いって聞いたけど大丈夫?」
特に風の便りも何もなく、会いたいから会いに来ただけである。
本当のことも話したし、ちょっとばかし積極的になってみようかと思った結果である。
・・・もう猫を被るのもやめてしまおう。
「お、おう・・・」
私の勢いに少し戸惑う宍戸。
「どうする?キスする?添い寝する?」
これが私の通常運転である。
「ばっ!!お前、何言ってんだよ!!」
私に宍戸が飲んでいたスポーツドリンクを吹き出しかける。
「そ、そうですよ!そういうことは好きな人とするものですよ!」
チョタに至っては顔を真っ赤にしている。
女子か。
「え、だから宍戸。」
平然に言ってのける。
場が一瞬、シーンとする。
宍戸は口をぱくぱくしてうまく言葉を紡げないでいる。
「・・・はぁ?!」
顔を赤らめてやっと出てきた言葉がそれってないぜ、宍戸。
まずは意識してもらうことが大事だし、掴みはいいのかな?
「えっ・・・そういうこと・・・!」
チョタも遅れて意味を理解したようだ。
「え、えと・・・##NAME2##?」
「なぁに?」
戸惑いながら私の名前を呼ぶ彼ににっこり笑って返事をすると彼は分かりやすく照れてる。
普段、私は人に気持ちを伝えることが苦手なんだけどもこれはぐいぐい押していった方がいいのでは・・・?
作戦名【ガンガン行こうぜ】
そうと決まれば善は急げ。
「ねぇ、宍戸!なn『##NAME1##、今すぐ俺様の所までこい!有無は言わせねぇ!いいな?』・・・ふぁっく!!!」
ここからが本番だったのに自称・キングに邪魔をされてしまって思わず頭を抱える。
「行きたくなぁーい!」
知能指数がグンと落ち、駄々をこねる小学生のようになっている。
「・・・とりあえず行って来いよ」
天を仰いでいる私に向かって宍戸が声をかけてくる。
「むぅ・・・宍戸は私が他の男のところに行ってもいいんだ・・・」
こうなってくると付き合ってもないのに、ただの面倒くさい女である。
むすっとした顔で彼を見つめる。
「ちがっ・・・!そうじゃなくて・・・用事が終わったら・・・また来りゃいいだろ?」
「ほんと?!・・・じゃあ待っててね!」
彼にそう返し、彼の手を掴み・・・
ちゅっ
「行ってきまーす!」
ばたんっ―
「な、な、な・・・っ!」
狼狽える宍戸と、居場所のないチョタを置いて跡部の元へと急いだ。
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