8話 真実とはいつも残酷なもの
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「ごめん、跡部・・・こんな思いをさせるつもりは・・・」
あまりの失策に自分が情けなくなってくる。
「お前が悪いって訳じゃないだろ。悪人を仕立てあげるとしたらこいつだしな。」
そう言ってレイくんを顎で示す。
「とにかく、こうなった以上は全員にこれを伝えないとな」
そう言うと跡部が指を鳴らす。
その音に応じるように部屋のドアがノックされ、初老の男が部屋に入ってきた。
「失礼します。坊っちゃま、お呼びでしょうか?」
そう言って跡部に恭しく頭を下げる。
「この合宿所の全員を第1ホールに集めてもらえるか?」
「承知しました。すぐにご用意いたします」
そう言って部屋に入ってきた時と同様に「失礼します」と言って出て行った。
「##NAME1##、そう落ち込むな。」
依然、肩を落としている私に跡部が優しく声をかける。
「そりゃあ、ショックじゃないと言えば嘘にはなるが・・・漫画でも俺様は人気なんだろ?」
想像もしてなかった言葉に思わず「は?」と言ってしまった。
「俺様の美貌に全国の雌猫どもは魅了されているんだろ?」
自信家の彼らしい言葉を聞いて思わず、顔がほころぶ。
「そりゃあ、全国に跡部様ファンはたくさんいるけど?」
正直にそう言ってやると彼は満足そうに頷いた。
「ま、そうだろうな。」
その姿に「跡部は逞しいね・・・」と漏らすと彼は更に自信満々に言ってのけた。
「俺様がキングだ!」
私とレイくんがその様子に笑っていると、跡部の携帯が鳴った。
「俺だ。あぁ・・・そうか。・・・分かった」
そう短く答えて電話を切ると跡部がこちらに向き直った。
「準備ができたらしい。行くぞ」
そう言って立派な椅子から立ち上がり自信満々に歩く彼の背中は私にはすごく頼もしかった。
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