5話 無装備豪雨
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「本気で言ってるの?」
心底嫌そうな顔をしながら、彩乃が口を開く。
いや。
私も嫌なんだけどね?
「では、こちらも引き続き、跡部くんに連絡を試みるので。よろしくお願いしますね」
そう言って、伴じぃが足早に去っていく。
全く薄情な年寄りである。
そう思いながら、伴じぃが去っていった方を睨んでいると、エントランスの方が騒がしいことに気付いた。
みんなで声に釣られるようにしてエントランスの方へ行くと連絡を受けて帰ってきたであろう、青学と四天のメンバーが、びしょ濡れで入り口で練習着を絞っているところだった。
まぁ、これだけ雨が降ってりゃ、そうなりますよねぇ。
「はぁ・・・3人は帰ってきた部員たちのケアしてあげてくれる?とりあえず、タオル渡してあげな。後、冷えるといけないから空調ちょっと上げてもらって・・・寒がってる人いたらあったかい飲み物でも出してあげな!」
矢継ぎ早に言う私に呆気に取られる4人。
「・・・聞いてんの?」
私が眉間に皺を寄せて問うと、我に返った美夜子ちゃんが「あ。ごめん」と返してくる。
「とにかく・・・後のことは頼むよ?とりあえず、さっさと着替えさせて。あ・・・大浴場の使用許可って・・・」
「分かった!分かったからとりあえず行ってきなって!」
口うるさく言っていると、耐えれなくなった深雪に追い立てられる。
「じゃあ、よろしく。行くよ、彩乃」
そう告げて嫌がる彩乃を、また引きずって合宿所を後にした。