5話 無装備豪雨
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「無理無理!無理だってば!」
昨夜、各自に配布された今日の予定表を手にして彩乃が叫ぶ。
さては・・・こいつ、読まずに放置してたな?
「何で、そこまで嫌がるかね?」
と言いつつ、どうして彩乃がここまで嫌がるのかを私は知っていた。
「だって・・・だって・・・!」
平然としている私に対して、なおも狼狽える彩乃。
そんな状態の彼女に私は、こう投げかける。
「そんなにホストクラブが、いや?」
「嫌だ!!」
即答だ。
しかも力強い返答だった。
ホストとは、無駄に色気を放っている、跡部と忍足のことである。
そんなに、嫌か?
正直こんなところで、うだうだ言っていたところで状況は変わらない。
他の3人は、比嘉と四天とルドルフだと言ってたな・・・
あまりにも彩乃がゴネるようなら、変えてもらおう。
そう考えていると、彩乃が私に縋ってくる。
「担当校かえよ?ね?」
「・・・ジロちゃんに、会いたくないのかい?」
「それは・・・会いたいけど・・・!」
分かる。
私も、あのふわふわ羊に会いたい。
「じゃあ、行こう?」
「うっ・・・!」
おっ!
意外にも、ジロちゃんに会いたい欲が勝ってる!
「ほら!もう、準備しないと遅刻しちゃうし・・・行こう?俺様何様跡部様に怒られたくないでしょ?」
そう言いながら、未だ唸っている彼女を引きずる様にして移動する。
「やだぁ~!引っ張ってかないでぇ~!」
「はいはい!静かに、しましょうねぇ?」
「い〜やぁ~だぁ〜!!!」
彼女の声が、無駄に広い廊下に響き渡った。