3話 遅れて参上
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おっと。これはどうするかなぁ。
そう割と軽く私が考えていると、後ろから声がかかった。
「ちょっと・・・!」
「ん?・・・どうしたのかなぁ、彩乃ちゃん?」
子供の視線に合わすように、ベッドの上に居る彩乃に視線を合わせ、その場にしゃがむ。
「何それ・・・気持ち悪ぅ・・・!・・・ここどこなの?」
「機嫌悪いなぁ・・・さては、さっきまでぐっすり寝てたな?」
「うるさい!さっさと説明しろ!」
どうやら私の話し方が気に障ったようで、彩乃が私の頭を叩いてくる。
「いったーい!暴力反対だってばー!」
「で?」
「う~・・・!ここは【テニスの王子様】の世界だよぉ・・・!」
私が叩かれたところを擦りながらそういうと、彩乃から「はぁ?」という声が返ってきた。
そりゃそうだ。
私だって、こちらに来たときは信じられなかったもんなぁ・・・
今では、その登場人物にも会ってるから普通に信じてるんだけど。
ってか、私に至っては手当てまでされてるし・・・
チョタが私の荷物を部屋まで運び、宍戸がお姫様抱っこで私を部屋まで送ってくれ、更に私が怪我までしてるもんだから、先に部屋に到着していた2人には、それはもう・・・!
根掘り葉掘り聞かれたもんだ・・・
しかも、その夜に風呂上がりの宍戸が部屋を訪ねて来た。
丁度こちらも風呂上がりで、彼がどうやって足首を固定してくれたっけ?っと小首をかしげていたところだった。
ドアを開けると、一通りの道具が入ったポーチを小脇に抱え、もう片方の手で、まだ濡れている髪をタオルでガシガシと拭いていた。
無理・・・!存在が尊い・・・!
・・・と思いながら彼を部屋に招き入れると、今度からは自分で出来るようにと教えてくれながら手際よくテーピングを巻いてくれた。
帰り際に謝ると彼は「気にすんな」とへらっと笑い帰って行った。
その間、2人の視線の痛いこと痛いこと・・・
彼が帰った後、2人にしつこく突かれたのは言うまでもない。
「ごめんね?」
昨夜の出来事を思い出していたら突然、彩乃から謝られた。