18話 森のアキラ
夢小説設定
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「「・・・っ!」」
後ろから声が聞こえて、2人で思わず息を吸い込む。
ホラーとかでよくある、ひゅっ・・・って息を飲むアレだ。
私もポジティブ発言をしていたが、後ろに振り向くことを、身体が拒否している。
「えっと・・・俺は別にゆっきーって呼んでもらっても構わないよ?」
再び聞こえてきた声に、今度ばかりは振り返らないわけにはいかない。
ぎぎぎぎ・・・と油を差してない古いロボットのようにぎこちなく少しずつ振り向く。
そこには彼がしっかりといた。
こちらを見て、にっこりと笑っている。
にっこり笑っているが、心の中は・・・きっと穏やかではない、はず・・・!
ダメだ・・・一縷の望みなんてなかったんや・・・
こうなってしまっては、私たちに残された手段は一つしかない。
いや・・・私たちの頭では、それ以外に考えつかない。
「##NAME4##、心の準備はいい・・・?」
「言いたいことは分かってる・・・帰宅部なめんなよ・・・」
「行くぞ!!!」
それを合図に全速力で走る。
ゴールは立海メンバーが待つコートだ。
彼の怒りから逃げて、一秒でも早くコートに着いて謝る作戦だ。
土下座でもなんでもやってやる。
・・・どのみち、怒られる気はするが。
人間というものは目先のことに突き動かされるものなので仕方ない。
今はとにかく死ぬ気で走るしかない。
「え・・・ちょっと!・・・困ったなぁ」
残された彼は本当に困ったように眉根を下げて笑うのだった。
゚.+:。 2019/04/25 更新 ゚.+:。