1話 落ちる
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「ちがーうっ!!僕のファーストネームは『レイ』だ!君たち、単に響きが気に入っただけだろ?!」
私たちのおふざけに全力でつっこむ彼に、こちらも全力でふざける。
「「「Yes!ミキサー!」」」
「うるさい!!"Yes!ボス"・・・みたいに言うな!!!」
ふざけ返した私たちに対して彼は律儀にツッコミ返してきた。
「・・・で?どうして、私たちはここに居るのかな?」
美夜子ちゃんが、そう口にして思い出す。
ふざけている場合ではない。本題はこっちだ。
すると彼は私たちに自慢げに言い放って見せた。
「ここは【テニスの王子様】の世界だよ。僕が君たちをここに連れてきてあげたんだ!」
突然、訳の分からないことを言い出した彼にぽかーんと口を開けてしまう。
「あんた・・・頭でも打ったの?」
全くもって真琴の言うとおりである。
ここが【テニスの王子様】の世界・・・?
漫画の中の世界・・・?
寝言は、寝てから言え。
私たちがオタクだからと思って、からかってるんだろうか?
「君たちが、来たがってたんだろ?この世界に。」
私たちの反応を見て、彼が不思議そうに聞いてくる。
そう言われて、ここに来る前のことを少し思い出した。
――
「あ~・・・手塚に会いたいなぁ・・・」
「だよね!遠くで見てるモブでもいいから会いたい!」
「わかるわ!それだけで幸せだよね!」
――
・・・そんなアホ丸出しの会話を思い出す。
すると彼が私を指さして「それだよ!」と言い放つ。
「は?」
我ながら間抜けな声が出た。