デフォルト名はアリスになります。
Digimon Tamers - ネイビーブルーの痕跡 -
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落ちた先は大きな池が印象的な森が広がる世界。
枝を折りながら落ちていくと大きな池のほとりに着地した。
他の子供たちはそれぞれ無事なようだ。
「ここは一体……。」
ギルモンが池の水を興味深そうに匂いを嗅いでいる。
「オロチモン!!」
野太い声が森にこだまする。
「誰?」
「向こう!」
樹莉と瑠姫が声をあげる。
光溢れる森だがどこか禍々しい雰囲気を感じるのはなんなのだろう。
一同が声の方に向かって走る。
「オロチモン!出てこい!!」
サイボーグのような大男が岩を持ち上げ湖に向かって投げ込む。
樹莉が足元の枝を踏み、大きな音が鳴ってしまった。
大男が振り返る。
「なんだお前たち」
警戒してレナモン、レオモンギルモンが一歩前に出た。
アリスも同じく一歩前に出るが、警戒しているのは大男の方では無い。
「やはり、オロチモンの手先……?」
「違う。」
「オロチモン……?誰だそいつは。」
「この世界を支配する強きデジモン。」
大男とレナモン、レオモンの間にわずかな緊張が走る。
「お前は?」
レナモンが問う。
「自分で言うのも恥ずかしいが……、正義のアンドロモン…」
瑠姫が手元の機械を見つめ、情報を読み上げる。
「アンドロモン、データ種サイボーグ型完全体。」
背後の湖面が盛り上がる。
来た。
姿を現したのは巨大な八つの首を持つ蛇……。
おそらくオロチモン。
子供達が距離を取る。
レナモン、レオモン、ギルモンとアリスは応戦するべく構える。
オロチモンがにじり寄ってくる。
「ガトリングミサイル!!」
アンドロモンがミサイルを放つ。
しかし、オロチモンまで届かず、湖に落下。
愕然とするアンドロモンにオロチモンの首が迫る。
避けることも出来ず、攻撃を受けてしまった。
アンドロモンは投げ飛ばされ、大木の幹に体を打つ。
「オロチモン、完全体、必殺技はアメノムラクモ……。」
恐れ慄きながらオロチモンのデータを読み上げる樹莉。
オロチモンがそれを見つめていた。
樹莉が狙われている。
嗤いながら樹莉に向かって迫るオロチモン。
その前に剣を構えたレオモンが立ちはだかる。
隙を見てアリスも樹莉の側に向かった。
じっと睨み合う
どういう訳か下がっていくオロチモン。
見逃したのか、それとも部が悪いと判断したのか……。
オロチモンは湖に沈んでいった。
「オロチモン、強い。」
「そんなことより!!」
緊張が解ける一同。
博一がアンドロモンに駆け寄った。
意識がない。
ダメージを受けて気を失っているようだ。
「怪我してる。」
「手当しないと。」
博一と樹莉が呟く。
「あ!煙!!」
瑠姫が木々の向こうに登る煙を見つけた。
一同はアンドロモンを手当てするべく、煙が登る方へ歩き始めた。
「アリスちゃん、さっきはありがとう。」
「……?」
「オロチモンが私を睨んでいた時側に居てくれたでしょ?」
「お礼を言われるような事は何もしてないわ。」
「えっ……。」
樹莉がお礼を言うが冷たくあしらわれてしまう。
「何よその態度……。」
苛立ちを隠せず、小さく小言を呟く瑠姫。
「……。」
健太と博一もこの空気に耐えきれず、お互いに顔を見合わせた。
なんとも言えない空気の中、辿り着いたのは木造の建物。
周囲には独特な匂いが漂っている。
ギルモン達がアンドロモンをそっと寝かせる。
「誰か住んでるのかしら?」
「住んでると言うより……。やっぱり。」
「わぁ」
「ん?」
瑠姫、健太、博一、ギルモンが窓から建物の内部を覗く。
「何かしてるみたい。」
「工場?」
「何か匂わない?」
周囲の匂いを嗅ぐ樹莉。
「お酒?」
「アルコールの工場かしら。」
「え!?」
樹莉とアリスが匂いの元を言い当てる。
子供が知っている筈のない答えに驚く男子達。
「私、小料理屋の娘だからアルコールに敏感なの。」
「……。」
樹莉は説明するがアリスは何も言わない。
「その通りゲコ。」
「ここは酒造りの工場ゲコ!」
話を聞いていたらしいゲコモンがこちらに向かって歩いてくる。
「私が工場長のゲコモンだゲコ。」
「アンドロモンの傷の手当をしたいのだが……。」
「アンドロモン!?」
ゲコモンがアンドロモンを睨みつける。
「断るゲコ!!」
「何故だ?」
「何か訳がありそうだ。」
憤慨するゲコモン。
レナモンが言うように何か訳がありそうだ。
「聞きたいかゲコ?」
「聞きたいゲコ〜!」
「ギルモンがゲコって言う事ないんだと思うけど……。」
「だって!面白いゲコ?」
ギルモンがゲコモンの真似をして喋っている。
この喋り方が気に入った様だ。
ゲコモンによる昔話が始まった。
話を要約すると。
平和だったこの世界に突然オロチモンが落ちて来た。
そしてオロチモンはこの世界に住み着き、ゲコモン達に酒を作らせている。
以降ゲコモン達はオロチモンの為に酒を作り続けており、アンドロモンがオロチモンと戦うたびにこの世界が壊れる。
壊れた世界を修理するのはいつもゲコモン達……。
「今日はこの様ゲコ!こんな迷惑者と関わりたくないゲコ!!」
怒りを露わにするゲコモン。
「ゲコモンの気持ちはわかるけど、アンドロモンだって平和を守る為に……。」
「ダスト・パケットと酒があれば傷の手当はなんとか出来る。」
ゲコモンに迫る博一。
「ゲコモン!!」
「なんだゲコ……。」
「手当ては他所でするからお酒とダスト・パケットを分けてくれない??」
少し考えるゲコモン。
「……いいだろうゲコ。」
木桶に酒を汲んでもらい、少し離れた森に移動した。
そこで再びアンドロモンを横たえると手当を始めた。
博一がアンドロモンの損傷部に酒を掛ける。
痛みがあるのかアンドロモンがわずかに呻いた。
「お酒で消毒したのね。」
「ダスト・パケットは?」
ほっとした声で呟く樹莉、続いて瑠姫がレオモンに質問した。
「デジモンにとって、データは化膿止めの薬になる。」
「時々見るそれはデータの塊だったのね。」
「不要なデータの集まりだがな、しかしこれだけでも応急処置をするには十分だ。」
ギルモンが抱えていたダスト・パケットをふわりと投げる。
アンドロモンの損傷部位に飛んでいきピタリとくっついた。
樹莉がレオモンに感謝の言葉を述べる。
「レオモン、ありがとう。」
アンドロモンの体が光を放つ。
「オロチモンが強いと分かってて、1人で戦いに行くなんて……。」
博一が呟く。
すると、光っていたアンドロモンの形が小さくなり光が止むと違う姿になっていた。
「ガードロモン、成熟期必殺技はディストラクション・グレネード」
瑠姫が手元の機械に映ったデジモンのプロフィールを読み上げる。
「戦いでエネルギーを消耗したんだ。」
「傷も治ったみたい。」
安堵の空気が流れた。
「危ない!」
和やかな雰囲気から突然アリスが叫ぶ。
オロチモンの尾が樹莉目掛けて飛んできた。
いち早く反応したアリスが動いたものの尾の動きはさらに速い。
尾は樹莉を拘束し締め上げる。
「きゃああああ!!」
「待て!!」
「樹莉ーッ!!!!」
レオモン、アリスと一同が樹莉を去っていくオロチモンを追った。
このままでは樹莉だけ連れて行かれてしまう。
それは危険だと判断したアリスは木の上に登りオロチモンの尾に向かって飛び込む。
樹莉を縛っている尾に掴まることが出来た。
「アリスちゃん!危ない!」
樹莉の身体を尾の拘束から解き放とうとしていたアリスの後ろからオロチモンの頭が迫る。
ゴン!!と言う鈍い音と衝撃と共に意識を失った。
