デフォルト名はアリスになります。
Digimon Tamers - ネイビーブルーの痕跡 -
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デジタルワールド、表層レイヤー。
何もない荒野。
青ざめた空。
見渡す限り、土と岩ばかりで自分以外の生き物は見当たらない。
空にある謎の球体がここが現実世界ではないことを証明している。
「ここは一体……。」
荒野にポツンと一人で立つ少女の名はアリス。
パートナーが居ない彼女がここにいる理由は誰にもわからない。
遠くで何かが光る。
「向こうに誰かいるのかしら。」
手掛かりは何もなく、行く当てもない。
アリスは光に向かって歩き始めた。
しばらく歩いたが先ほど見えた光は消えてしまい、また何もない荒野になってしまう。
それでもアリスは光った方角に向かい歩き続けていた。
「――――グルルルル……。」
獣の様な咆哮。
アリスは咄嗟に空を見上げた。
すると大きな黒い影が落ちてくる。
ぶつかる寸前で後ろに飛んで避ける。
土埃が舞う。
距離を取って身構えるアリス。
「お前は俺の敵か?」
土煙が晴れると共に黒い影が真の姿を見せた。
二本足で立ち、大きな蝙蝠の様な羽に刃のようにとがった大きな爪。
ドラゴンのような牙持ち、装甲をまとった異形の獣……。
「やめろ!サイバードラモン。」
「その子は人間だ!君の宿敵じゃない!!」
獣の背中には同じ年くらいの少年がしがみついていた。
話しかけているあたりこのサイバードラモンと呼ばれた獣と何か関係があるのだろう。
殺気を放つサイバードラモン。
アリスは腰に下げた武器に手を掛け、サイバードラモンと戦うための間合いを確保した。
少年がサイバードラモンの背から降りる。
「イレイズクロー!!」
サイバードラモンは両腕をアリスに向かって突き出す。
掌が発光し、光が球状に凝縮するとビームのように発射される。
当たったらマズい――。
そう判断したアリスは飛び退き、追撃で散弾のように降り注ぐビームをリズムよく跳ねて避けきる。
すべての攻撃を翻し、剣が届く間合いまで一気に踏み込む。
装甲が薄そうな首をめがけて剣を振う。
「硬い……。」
刃の切れ味は十分。足りないのは技術か筋力か。
剣が効かないとわかると次の手を思案する。
「(3手で終わるか?)」
サイバードラモンが腕を振り上げアリス目掛けて鋭い爪を振るう。
爪を剣で受け止める。
やはり切れない。
力の向きに角度を合わせて攻撃をいなす。
わずかに態勢を崩したサイバードラモン。
その隙を見逃すことなくアリスが次の行動に出る。
「(殺していいのかな……?)」
―――その刹那。
「止まるんだ!」
同時に少年が機械から光の紐を出して鞭のように振るった。
アリスとサイバードラモン双方の動きが止まる。
「サイバードラモンはただ戦いたいだけなんだ!」
「っ……。」
舌打ちに近い吐息。
アリスは瞬時に判断する。
サイバードラモンの首を両手で掴みながらしゃがみ、体勢を崩させる。
崩れると同時にサイバードラモンの足首に自分の足を掛けて投げ飛ばした。
サイバードラモンの身体は宙に放り出され、ドスンという音と共に勢いよく背中から地面に落ちる。
「次は容赦しないわよ。」
少年が駆け寄ってくる。
「……助かった。」
「いや……止まってくれてありがとう。」
アリスは服についた土埃を掃いつつ剣をしまう。
「君、すごく強いんだね。見たところデジモンを連れていないようだけど……。」
「デジモン……?」
「知らないのかい?ここは"
知らない単語にアリスが眉がわずかに寄ると少年が察してくれたらしく、そのまま話を続けた。
「こいつみたいなのをデジモンって呼ぶ。」
「生き物ではないのね。」
「いや、生きてるよ。」
即答される。
「じゃあ……何?」
「データで出来た生命体ってところかな?」
サイバードラモンと呼ばれていたデジモンを見る。
「(……戦っていた、だけ)」
「自己紹介が遅くなってごめんね。僕の名前は秋山遼。」
「君の名前を聞いてもいいかい?」
吹き飛ばされたサイバードラモンの手を引いて起こしつつ色々と喋る。
この少年は陽気な性格をしているらしい。
「私はアリス……。目が覚めたらここに居た。」
「そしたらこの先に居る子たちと合流した方がいい。一人じゃ危ないからね。」
「サイバードラモンがまた暴走しないうちに行くんだ。」
秋山遼という少年が指を刺したのはさっきから向かっていた方向だ。
「わかったわ。ありがとう。」
なんの疑いもなく歩を進める。
だって、さっきから進んでいた方向だからだ。
