【侑士】続・みえない星(三)
名前変換設定
恋戦記は現在一部のお話のみヒロインの名前変換可です薄桜鬼とテニプリは名前変換可、刀剣乱舞はネームレス夢です
恋戦記小説について
現在一部作品のみ名前変換可にしていますが、ヒロインの下の名前「花」が一般名詞でもあるため「花瓶の花」などで巻き込み変換されてしまいます
それでも良い方は変換してお楽しみください。それがダメな方はデフォ名「山田花」でお楽しみください
すみませんが、よろしくお願いいたします
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制服パラダイス(R18)
「侑士センパイっ!」
部屋のソファーで本を読んでいた忍足は、耳慣れた明るい声に呼びかけられた。声の主はもちろん自分の恋人の名前だ。忍足は顔を上げ、そして驚きに硬直した。
「……ッ!?」
「どうですか? 三月の卒業式以来なんですけどっ!」
彼の眼前の名前は、なんと氷帝の基準服姿だった。校章入りのキャメルのブレザーにチェックのプリーツスカート。足元はお約束の紺のハイソックス。
名前は現在大学一回生で、忍足は二回生だ。あまりにも懐かしいその姿に、忍足は言葉を失う。
名前はずいぶんとご機嫌な様子で、ソファーに座る忍足の前でくるりとターンを決めて見せた。太ももがのぞくミニ丈のスカートが、ひらりとひるがえり、そのまぶしさに忍足は思わず目を細める。
約二年もの間ご無沙汰だった素晴らしい光景だ。
「この間、向日先輩たちとコスプレ衣装買って、思い出して探してきたんですっ」
相変わらずの上機嫌。妙に高いテンションで、名前はニコニコと笑う。
「よ、よお探し出せたな…… そんなん」
「はいっ! この格好でテーマパーク行きたくて頑張りました! 似合いますか?」
最近、高校を卒業したばかりの女の子――女子大生や専門学校生の間で、高校時代の制服を着て、友達や彼氏とテーマパークに遊びに行くのが流行っているらしい。
(そういえば、大学の友達と今度行くかも言うとったな……)
忍足はそんなことを思い出しながら、制服姿の彼女をまじまじと見つめる。
あの頃と何ひとつ変わらない、清楚で可愛らしい姿。ブラウスは第一ボタンまできっちりと留めて、ネクタイもきちんと締めて。
けれどスカートの丈は他の女の子と同じくらい短いというのが、名前のお決まりのスタイルだった。
「…………」
今も当時と全く同じ着こなしだ。懐かしい。懐かしすぎる。
「……先輩?」
しかし、無言で凝視していたら不審がられてしまった。
「あ、ああ似合うとるよ。ホンマに似合うとる」
忍足は慌ててその場を取り繕う。ずっとスルーしていた彼女からの質問に答え、ふいと視線を逸らした。
(似合いますか? なんて、似合うとるに決まっとるやろ……)
というか、もう既に自分の心臓は大変なことになっている。高等部時代は尊すぎて触れたくても触れられなかった聖域が、今ここに。まさに神聖にして侵すべからずの……。
「俺の聖域が」
「?」
「いや、こっちの話や」
意味が分からずきょとんとしている彼女を放置して、忍足は再び妄想の翼を羽ばたかせる。
多感だったあの頃。第二次性徴期まっただ中の、煩悩にまみれていたあの頃。性に目覚めたばかりで、まさにやりたい盛りだった。
スポーツや学業に打ち込むことでその欲望は昇華させていたけれど、青少年のそのエネルギーはあまりにも強大で、ずっと悶々としていた。葛藤していた。苦しんでいた。主に性的な意味で。下半身が。
「侑士先輩っ!」
しかし、名前はそんな忍足の心の内などつゆ知らず、嬉しそうにくっついてくる。忍足のすぐ隣、ソファーに腰掛けて身体を寄せてきた。
(アカンこれ以上俺に近づくんやない、煩悩が……!)
ポーカーフェイスを死守しながらも、忍足は内心でうろたえる。しかし名前は相変わらずだ。久しぶりの懐かしい制服に浮かれているのか、ずいぶんと楽しそうに、得意満面の笑みで尋ねてくる。
「制服かわいいですか?」
計算なのか天然なのか、判断しづらい上目遣い。
(かわええよ。むっちゃかわええ。制服も、制服着たお前も、最高や)
けれど、そんな正直すぎる感想を口にできるはずもない。忍足は言葉少なに、つぶやくように言う。
「……かわええよ」
いつも通りのローテンション。しかし名前は矢継ぎ早に尋ねてくる。
「懐かしいですか?」
(懐かしいで。むっちゃ懐かしい。ほんまにもう胸がいっぱいや)
懐かしい氷帝、ああ本当に氷帝行ってよかった。素晴らしい我が母校の、制服に体操服にスクール水着……! 心の中では超早口。けれどもちろん、口にするのは。
「……懐かしいな」
ボロが出ないように穏やかな一言だけ。忍足の返答に名前はにっこりと微笑むと。
「やらしいこと、したくなりました?」
「うんしたくなっ…… はっ!?」
「えへへ、嬉しいですっ!」
「!?」
自分は夢を見ているんだろうか。耳を疑うような台詞を口にした彼女は、いそいそと制服のブレザーを脱ぎ始めた。
キャメルの上着の下には、お馴染みの短い着丈の白いブラウス。花柄のピンクのブラが見事に透けていて、忍足の視線は胸元に釘付けになってしまう。
『うむ、たまらんブラジャーだな』
他校の皇帝陛下ならきっとこう仰ってくれるはずの、可愛い名前の可愛いブラ透け。けれど、どんなに記憶をさかのぼっても、氷帝学園の在学当時は見た記憶がない。
(うちのブラウスこんな生地薄かったやろか……)
しかし忍足はすぐに気がついた。今日の名前はキャミソールを着ていないのだ。高校時代の彼女はいつも、ブラ透け防止のインナーを着ていた。そうあの邪魔くさい……。
(ああやっぱ無い方がええ。ブラ透けもええなあ、ほんまに青春や)
忍足がそんな感慨に耽っているうちに、名前はネクタイを外し、ブラウスのボタンに手をかけた。ひとつふたつと、ゆっくりと外してゆく。
普段は本当に奥手で照れ屋の彼女。最初は何をするにも恥ずかしがっていたのに。今はまるで別人のようだ。躊躇いもてらいもなく、忍足の前でブラウスを脱いでいる。
(ええええ、ほんまに)
しかし、おもむろに名前は手を止めると、はにかんだ笑みを浮かべて忍足を見上げた。
「ブラウスのボタンは、先輩が外して……?」
淡く頬を染めて幸せそうに微笑む名前に、忍足の鼓動は高鳴った。
(――ええよ、なんぼでも外したる。先輩に任しとき! ホンマに幸せな肉体労働や。俺は三国一の果報モンやで……!)
そうじゃない。油断するとすぐに暴走する脳内の自分を羽交い締めにしながら、忍足は取り繕った冷静さで彼女に尋ねる。
「……どしたん名前。また誰かに嘘教えられたん?」
(――清楚系痴女! なんという俺得の新ジャンル……!ああAVメーカー様お願いします。この素敵新ジャンルでぜひ新作を……!)
脳内の自分はなおも黙らない。いつから自分はこんなにも雄弁になってしまったのだろうか。
『早く脱がせんかぁぁぁ! キェェェ!』
そして脳内の皇帝も黙らない。
(ホンマにどっからわいたんやコイツっ……!)
忍足が脳内でうっとおしい他校生を張り倒していると、出し抜けに名前が声を上げた。
「な、何でそんなこと言うんですかっ!」
「は?」
「だって私、先輩が喜んでくれると思って……!」
「えっ?」
推察するに、どうやら名前は悲しみながらも怒っているようなのだが。彼女がなぜ怒り出したのかがいまいち理解できず、忍足は戸惑う。しかし、名前はそんな忍足には構わずに言葉を続けた。
「だって、明日先輩の誕生日じゃないですか」
「……え」
「だから私、喜んでもらいたくて……」
大きな丸い瞳は、いつのまにか潤んでいた。彼女が瞬きをした瞬間、大粒の涙がぽろりとこぼれ落ちる。
「あ、ああせやったな! うん誕生日! 忘れとったけど嬉しいで! うん、めっちゃウレシイっ!」
突然の名前の涙に動揺した忍足は、慌ててその場を取り繕う。大げさに嬉しがって、さめざめと泣く彼女のご機嫌を取り始めた。
「だから、もう泣かんと……」
「せ、先輩っ!」
名前は瞬時に機嫌を直すと、満面の笑みを浮かべて忍足の手を取った。
「じゃあ、ベッド行きましょうっ!」
「……せ、せやな」
夢にまで見た、彼女からの行為のお誘い。けれどなぜか喜べない。そして、調子が狂いまくりなのはなんでなんだろう。
(アレ今の、嘘泣きやったん……?)
忍足は複雑な面持ちで、彼女に引きずられるようにして寝室に向かった。
ベッドの上で、忍足は名前と向かい合って座っていた。
「……先輩、ブラウスのボタン外して?」
(俺は夢を見とるんやろか……)
頭の片隅でぼんやりとそんなことを思いながら、けれど自分の両手はちゃっかりと、ねだられるままにボタンを外している。
イッツオートマチック。染みついた悲しい男の本能だ。ブラウスのボタンが全て外され、ついに名前の可愛らしい下着が露わになる。
ピンクの花柄の肩紐のないタイプ。ストラップレスのブラは、ずり落ち防止のために締め付けが強い。名前の豊かな膨らみが、ギュッと締めつけられて押し上げられ、それはそれは……。
(見事な谷間や……)
ブラウスの下には、あまりにも素晴らしい天然美が隠されていた。いかにも柔らかそうな、惚れ惚れとする真っ白な美しいバレーボール。
全ての男たちの夢と希望が詰まったそれを、代表の俺がトス、アターック!
「……? 肩紐ないやつなん持っとったっけ」
「昨日、買ってきたんです」
「へぇ……」
「先輩、ブラも外して……?」
「……ッ!?」
年下の可憐な彼女の、あまりにもらしくない台詞に、忍足は今度こそ固まった。
名前はともかく、忍足自身はお世辞にもピュアなタイプではない。ブラ外しくらいもう何度もしたことがあり、今さら恥ずかしいことなんて何もないはず、なのに。
(調子狂う…… なんでや……)
彼女から積極的にされるのは喜ばしいことのはずなのに、なぜか全く嬉しくない。けれど自分からこの勝負を降りてしまうのは、それこそ男の……。
『負けてはならんのだ! たとえ女攻めであろうとも!』
脳内で老け顔の他校生の声がして、忍足はふと我に返る。自分は一体何をしているんだろうか。
(せや、ナニをしとるんや。テニスやない。奥手でかわええ名前と……)
「早くブラ外して? 先輩……」
(あれ、奥手って何やっけ……)
『たるんどる忍足! 早くブラを外さんか!』
(ああ、せやな。ブラ外しは俺の仕事や)
肩紐のないタイプのブラジャーは、トップスを脱がさなくても外せる。忍足は正面から名前の背中に手を回し、そのままブラを外した。
締め付けから解放された二つの膨らみが、忍足の眼前にふるりと揺れ落ちてくる。可愛い彼女の真っ白で豊かなバスト。色づいた突端はすでに固く尖っていた。
『ほう!』
(こんなデカかったやろか……)
ふるふると揺れる両乳を見つめながら、忍足は思いを巡らせる。相変わらず綺麗な色白のもち肌。思わずふるいつきたくなる極上の……。
「……ねぇ先輩、いっぱい触ってちゅうして?」
名前は恥ずかしそうにそう言うと、そっと忍足の手を取って自分の裸の胸に触れさせる。
(あああ柔らかい……! ほんまに最高や……!)
どれだけ触れても飽きない、吸いつくような素晴らしい感触。心の中でこっそりと、忍足は感動に打ち震える。
『うむ、女体の神秘だな!』
「……名前、ほんまにええん?」
忍足は真面目な顔で名前に尋ねるが、その両手は既に彼女の胸をモミモミと揉んでいた。下腹部はいよいよはち切れんばかりに充血し始め、ジーンズの固い生地を押し上げている。
裸の胸を忍足に可愛がられながら、名前はこくりと頷いた。
「……いいの。だから、早くちゅうして?」
『――ここまで言われて我慢できる男なんていない、とお前は言う』
(いや、別に口には出さんで)
脳内のマスターをポーカーフェイスで追い出して。忍足はかけていた眼鏡を外してベッドサイドに置くと、名前を抱きすくめるようにして、華奢な身体をシーツの上に横たえた。
そのまま彼女に覆いかぶさる。利き手で名前の片胸を寄せ上げると、忍足はその豊かな膨らみの突端に口づけた。
色づいた部分の全てを口内に含み、くちゅくちゅと音を立てて吸い上げながら、舌先を使って愛撫する。
「あんっ…… 侑士センパイっ……」
忍足にようやくその場所を愛されて、名前は嬉しそうに声を上げる。その甲高い喘ぎは、忍足の思考を麻痺させるには充分だった。
もうこの愛くるしい彼女が、夢でも幻でも弦一郎でも構わない。こんなにも大胆に迫られて、我慢できる方がおかしいのだ。
自身の下腹部の昂ぶりが命じるままに、忍足は名前の胸の突端に歯を立てる。先ほどからの愛撫で尖りを増していたそこは、名前が感じてしまうところだ。
「あっ…… 先っぽ噛まないでぇ……」
予想通り。心地よさそうな吐息とともに、上方から名前の哀願が聞こえてくるが、忍足はもちろん耳を貸さない。
もっと噛んでだと解釈し、彼女の妙に豊かな膨らみを強めに可愛がってやりながら、さらに行為を進めていく。今日も愛しの名前の華奢な身体は、柔らかくて温かくて最高だ。
未だに着たままのブラウスとスカートが、身体を重ねるには邪魔だけど、綺麗な肌や髪からはふわりとした花の香りがして、もっと欲しくなってくる。
「きもちいい…… センパイ大好き……」
「名前、俺も好きや……っ」
好き、大好き、愛してる。この言葉ももう何度口にしただろう。けれど、何遍口にしてもきっと飽きることはない。
「っ…… センパイ」
不意に名前が切なげに眉を寄せて、自分を見上げてきた。
「下も触って……?」
来た。ついにキタ! 忍足の鼓動はさらに高まり、下腹部はさらに充血する。
「下って……」
分かりきったことだけど、忍足はカマトトぶって彼女に訊いてみた。男カマトト新しい。でもこれはいらない新ジャンルだ。誰も得しない。俺でさえもだ。……こんな自分、ちょっとイヤだ。
「……侑士先輩が、いつもおっきいのいれてくれるトコ」
しかし、名前は恥ずかしそうにしながらも、そんな卑猥な言葉を口にしてくる。その上、彼女はプリーツスカートのサイドのジッパーを下ろして、ウエストの部分を寛げると。
そこから片手を差し入れて、自分のその場所を触り始めた。名前がそこをどんなふうに触れているのかは、スカートがあるから見えないけど、その姿は充分すぎるほどにいやらしく。
嬉しくなってしまった忍足は、彼女に意地悪な言葉を投げかける。
「……でも、自分で触っとるみたいやけど?」
切れ長の瞳を細めて笑うと、可愛い名前が自分でしている姿を堪能すべく、忍足はゆっくりと身体を起こした。
「……やだぁ、先輩が触って?」
その場所を自分で懸命に慰めながら、名前は忍足に懇願してくる。空いている方の手のひらは裸の胸元に伸ばされて、先ほどまで忍足がむしゃぶりついていた膨らみを、自分で可愛がり始めた。
白いブラウスとチェックのプリーツスカート、そして紺のソックスを身につけたまま、自慰に耽る彼女の姿は、まるで男性向けの動画から抜け出したかのような淫猥さだ。
けれど彼女が着ている制服は、本物の氷帝学園の基準服。バラエティコーナーで売られているコスプレ用のチープな物ではなく、高級感とリアリティのある本物だ。
もっとその姿を楽しみたくて、忍足は先ほど彼女が自分で外したネクタイを拾い上げ、ブラウスの第二ボタンだけを留めて、それを結び直してやった。
ネクタイの長くなっている部分を、彼女の裸の胸の間に置く。これで絵的にも完璧だ。
「……ネクタイなんているのぉ?」
しかし名前はよほど待ちかねているのか、自慰を続けながら尋ねてくる。
「ネクタイは必要やろ。大事なことやで」
「もぉ……」
名前は呆れたように息を吐くと、忍足を見上げてきた。
「ねぇ先輩…… 早く触って?」
これ以上じらすのは、彼女に申し訳ないだろう。
「……しょうがあらへんな」
忍足のその返答に、名前は焦点の定まらない瞳で微笑んだ。そして名前はゆっくりと、スカートの中から自分の手を引き抜いた。
それを見届けた忍足は、名前のスカートの中に手を入れる。待ちかねていたこの瞬間。期待に胸をときめかせながら、忍足は遠慮なく彼女の脚の間に指を伸ばす、が。
「ッ!! 名前お前……」
「えへへ…… 早く触って欲しかったから…… 今日パンツはいてないんだ」
指先に触れたのはお馴染みの薄い布地ではなく、熱く濡れた粘膜だった。驚いた忍足は一瞬手を引っ込めるが、頬を染めて満面の笑みを浮かべる彼女に、唇の端を上げてしまう。
「……エロい子やな」
「……エロい子キライ?」
「いや、大好きやで」
「うれしい……」
とろんとした瞳でそう言うと、名前は自分からプリーツスカートをたくし上げ、無防備なその場所を忍足に見せてきた。
「センパイ早く…… 早くセンパイのおっきいのちょうだい……?」
先ほどまで軽く閉じられていた脚が、ゆっくりとM字に開かれてゆく。自分の眼前に晒される愛くるしい彼女の痴態に、忍足はごくりと喉を鳴らす。
「アソコがね、じんじんして…… くるしいの……」
頬を淡く染めたまま、焦点の定まらない瞳でそう言うと。名前は再びその場所に、自分の指を這わせ始めた。熱く熟したそこから溢れるはしたない蜜が、彼女のしなやかな指を汚してゆく。
ピンクのマニキュアが施された美しい指先がじれったそうに動き、その綺麗な指は自分から、その場所の奥にある小さな入り口にもぐり込んでゆく。
「もぉガマンできないの……」
名前は切なげに眉を寄せると、下着すらつけていない脚を大きく広げたまま、熱く潤ったそこを慰めだした。室内は明るく、名前は隠す気がないどころか、むしろ自身の痴態を忍足に見られたがっているようだ。
「あぁん…… 侑士センパイっ……」
熱い息を漏らしながら、名前はまるで忍足を誘うように自分のそこを弄り出した。何本もの指を差し入れて、自分自身の内側を押し広げようとするその手つきは、忍足の目から見てもとても自然で。
「……何や、めっちゃ手馴れとるんやなあ」
興奮に呼吸を浅くしながら、忍足は彼女に向かって囁きかける。
「俺がおらんときは、いつもそんなふうにしとるん? ……自分でするの、めっちゃ上手やね」
性感を煽るように褒めそやしてから、不意に瞳を細めた。
「……ちゃんと全部見とってやるから、もっと気持ちよおなろうな」
そう言うが早いか、忍足は自分のその場所を弄る名前の手を取ると、そのぬるついた指先を彼女の下肢の突起に押しつけた。
「あっ……」
脚の間にある小さな突起は、名前が一番感じてしまう場所だ。先ほどまで自身の中に差し入れていた濡れた指先を、いきなりそんなところにくっつけられて。名前は甘い喘ぎを漏らしてしまう。
「ほら、ここはこうした方が、もっとよおなれるで?」
名前の手を取ったまま、忍足は楽しそうに彼女の突起を刺激する。ほっそりとした綺麗な指先を、興奮にぷっくりと膨らんだ小さな突起にぐりぐりと押しつける。
「んんっ……」
頬を淡く染めて、気持ちよさそうにする名前を見おろしながら、忍足は口の端を上げて笑うと。
「ほら、ええやろ。次は自分でやってみ?」
名前は恥ずかしそうに、しかし、どこか嬉しそうに頷くと。彼に言われるがまま、教わった通りの自慰を始めた。
瞳を閉じて、心地よさそうに喉を反らして。大きく脚を広げて、うっとりと快楽に溺れる名前は、息を呑むほどの可愛らしさだ。熱を帯びた息遣いも、切なげな甘い喘ぎ声も、全てが忍足の欲望を煽り焚きつける。
忍足は身体を起こしたまま、制服姿でベッドに寝そべり自慰に耽る彼女を見下ろす。
ブラウスもスカートのプリーツも、既にぐしゃぐしゃだ。けれど名前はそんなことには構わずに、夢中になって淫らな興奮を追いかけていた。
忍足の視線を感じながら手淫に耽るのが、そんなに心地いいのだろうか。
(ほんまにかわええ……)
自分ひとりで快楽に溺れる名前を眺めながら、忍足は心の内でつぶやいた。
(……むっちゃ写真撮りたいわ)
Mの字に脚を広げて、むき出しの性器に指を入れながら、淫らな突起をぐりぐりと刺激している名前の姿。彼女がここまで大胆な姿を披露してくれるのは初めてだ。記念すべきこの瞬間を、撮影して残しておきたい。
(いや…… やっぱ動画のがええわ。たっぷり楽しめる)
名前の痴態を鑑賞しながら、忍足はそんな不埒なことを考える。楚々とした制服姿で貪欲に快楽を求める姫君の姿は、どんなに長い間眺めていても見飽きることはないだろう。
けれどさすがに、『……かわええで名前。名前のやらしいとこ、動画で撮ってもええ?』などと言えるはずもなく。
(……でもまあ、またやってもらえばええわ)
心の内でそうつぶやいて、忍足は妄想を終わらせる。しかし、そのとき。吐息交じりの甘やかな声で、名前がおねだりをしてきた。
「おねがい…… 早くセンパイのいれて……?」
自分自身を慰めながら、忍足を見上げて囁きかけてくる。
忍足は充血しきった自分のものを、すぐにでも挿入してしまいたい衝動をこらえながら、自分を誘惑する名前を改めて見おろした。
愛くるしい女優の素晴らしいショーを、ここで終わらせてしまうのが惜しかった。もっと粘れば、彼女の淫らな姿をもっと引き出してやれるのに。下腹部の欲求を抑え込みながら、忍足は切れ長の瞳を細めると。
「……挿れて欲しいなら、もっとちゃんとおねだりせなアカンなぁ」
本当は余裕なんてない。けれど言葉と表情だけは余裕たっぷり。ゆったりと微笑んで、忍足はすっかり出来上がってしまっている様子の彼女を、さらに追い詰めてやる。
SはサービスのSだ。Mっ気溢れるいやらしいお姫様には、たっぷりサービスしてやらなければならない。それこそエロかっこいい王子の責務というものだろう。
「……も ……ひどぉい」
はぁはぁと荒い息を吐きながら、しかし名前はどこか嬉しそうにつぶやくと。自分のその場所から指を抜いて、おもむろに広げて見せてきた。
「センパイのおっきいの…… 名前のやらしいここにちょうだい……?」
充分すぎるほどに潤んだ赤い粘膜からは、さらさらとした蜜が溢れ、シーツに恥ずかしい染みをつくっている。その様子はあまりにもいやらしく、忍足は再び喉を鳴らす。
愛しの彼女が高校の頃の制服を着て、ノーブラノーパンでM字開脚して誘惑してくるとか、これは一体何のご褒美なのだろうか。
(ほんまに最高のエロゲーや……!)
忍足は心の内でガッツポーズをした。かつての少年の日の、高校時代の夢が、今になってようやく叶ったのだ。嬉しくて仕方がない。本当に今年は最高の誕生日だ。
「もぉガマンできないの…… センパイの、早く名前のやらしいここにいれて……?」
「ッ、名前……!! 」
(――名前、好きやもう我慢できへん! なんやこれ新手のイジメなん罰ゲームなん悪い夢なん神様の試練なん!? それともいつも頑張ってる俺に最高のご褒美の誕生日プレゼント……!!)
ついに我慢しきれなくなった忍足は、昂ぶる衝動のままに名前に覆い被さった。彼女が制服を着たままなのも、自分の手元にゴムがないのも、もはや関係なかった。
忍足はボトムのジッパーを下ろし、下着の中から猛りきったイチモツを取り出して、そのまま……。
***
(――っていう夢を見たんやけど誰にも言えへんわ。何やろな。ストレス?)
今日は十月十五日。忍足の誕生日の夕方だ。彼の天使は今日も元気に台所で羽ばたいていた。忍足は恨めしそうな表情で、台所にいる天使――でなく恋人の名前の姿を見つめる。
ずいぶんとご機嫌な様子で、名前はカレーを煮込んでいた。本人と同じく、可愛いばかりでほとんど役に立っていないエプロンをつけて、楽しそうに鍋をおたまでかき回している。
付け合わせの粕汁はもう完成していて、カレーもあと少しで出来上がる。ちなみにケーキは冷蔵庫の中だ。食後にコーヒーと一緒に頂く予定。
今日の名前のコーデはピンクベージュのニットにブラウンのミニスカートだった。もちろん氷帝の制服なわけでも、ましてやノーパンなはずもなかった。
背伸びしたときにチラリと見えたスカートの中は、ひらひらのオフホワイト。見覚えのないものだったから、きっと記念日合わせで新調してくれたんだろう。
それはそれで嬉しいんだけど、ノーパンの喜びと衝撃には遥かに劣り、忍足はこっそりと落胆していた。シンクの上の棚にしまってある鍋の蓋を取り出すべく、名前は再び背伸びをした。
医学雑誌を読んでいるふりをしながら、忍足は彼女のスカートに熱い視線を送る。
(……あ、また見えた)
愛しの彼女の大きなヒップと大事なその場所を包んでいる、オフホワイトの小さな守り神。忍足が胸をときめかせたそのとき、不意に名前が振り向いた。
「……あともうちょっとなんで、待ってて下さいねっ」
相変わらず愛くるしい、忍足の目には天使の微笑みのように映る名前の笑顔。かわいいは正義だ。もうそれだけで全てが許せてしまう。
「……ん、ありがとうな」
機嫌良く口の端を上げると、忍足はずっと手にしていた医学雑誌をテーブルの上に投げ置いた。
相変わらす無防備で鈍感な、大好きで愛しい大切な名前。彼氏特権で今夜も美味しく頂かせてもらおう。大丈夫、ゴムなら箱で用意してある。