財前×年上夢主
名前変換設定
本棚全体の夢小説設定薄桜鬼とテニプリは名前変換可、刀剣乱舞はネームレス夢です
※恋戦記小説について
現在一部作品のみ名前変換可にしていますが、ヒロインの下の名前「花」が一般名詞でもあるため「花瓶の花」などで巻き込み変換されてしまいます
それでも良い方は変換してお楽しみください。それがダメな方はデフォ名「山田花」でお楽しみください
すみませんが、よろしくお願いいたします
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『――今日謙也さんとそのイトコ見かけた。相変わらず仲良くケンカしとった。あの二人はホンマあれみたいやわ。あのネコとネ』
そこまで打ったところで。自分の手の中のスマホが姿を消す。
「さっきからずっと何してるの?」
咎めるような声は上から聞こえた。三歳年上の自分の彼女、名前だ。その手には自分のスマホ。
財前は自室のソファーに寝そべったまま、名前を見上げる。ベージュピンクのマニキュアで彩られたスクエアオフの指先は、今日も相変わらず綺麗だ。
繊細で女性らしい、ほっそりとした彼女の指先は、ネイルなんてしなくても、きっと自分の視線を捕らえて離さない。けれど、財前はあえてその言葉を口にしない。
「ブログっすよ。返して下さい」
「そんなの、私のいないときにしてよ」
完全にすねた様子の名前は、しかし、スマホを返してきた。要求通りに自分の手の中に戻ってきた電話機。けれど、財前は心の中で落胆する。返してくれなければ、じゃれつく口実にできたのに。
「ワガママ言わんとって下さい。日課なんすよ」
前にも言うたでしょ。小さな液晶画面に視線を意図的に固定して、財前は殊更つまらなそうに言う。
「ワガママって……!」
「……構って欲しいんなら、そう言ってくれればいいんすよ」
「……っ!」
「先輩がどうしてもって言うんなら、相手してやらんこともないです」
視線は相変わらず電話機に固定したままだ。視界の端で、艶やかなルージュの引かれた唇がわずかに引きつる。大好きでたまらない恋人を翻弄するのは、何にも代えがたい快感だ。
優越感にも似たそれと、それをくれる可愛らしくて美しいこの人に。もうずっと前から、財前はすっかり夢中になっている。
***
「……今日は、グロスやないんすね」
吐息がかかるくらいの近距離で。ソファーに並んで座って、互いに見つめ合いながら、二人はそんな言葉を囁きあう。
「光がイヤだって言ったんじゃない」
キスをするときベタつくから。それ自体はよく聞く話ではあるんだけど、いざ自分が指摘されると、やっぱりなんだか腹が立つ。しかも『グロスならキスしたりません』だなんて、上から目線で言われた日には。
「……俺にキスされたいから、変えてくれたんすね」
それだけなら、ただの甘い言葉。けれど、気怠げなしたり顔で言われると、なぜか悔しくなってくる。実際はその通り。けれど素直に認めるのも癪で、名前は黙り込む。
「……」
「……わざわざ言わんくてもええっすよ。わかっとりますから」
ふてくされる名前に機嫌をよくしたのか。心の内を悟らせない、深い色の瞳が楽しげに細められる。
「そのカーマイン、前俺が好きって言うたヤツですよね」
あざとい上に目ざとい恋人に、名前は呆れる。
「……よくわかったわね」
しかし、その恋人は悪びれもせず、名前のご機嫌を取り始める。
「発色もシアーでええ感じすっよ。似合うとります。俺の好きな色、つけこなせるのは先輩だけっすわ」
自分より年下とは思えない。歯の浮くような台詞の数々に名前は小さく息を吐く。下手な同世代の男より女子の喜ばせ方を知っている。末恐ろしいとはこのことだ。
「……光が未成年だって、時々信じられなくなるわ」
デパートのコスメカウンターに付き合わせたことを、こっそりと後悔した。
「よお言われます。……ほんなら俺のための唇、楽しませて頂きますわ」
「……え?」
一瞬、意味がわからなかった。けれどそのすぐあとの強引な口づけに、名前は財前の台詞の意味を理解する。
「……ッ ……んっ」
可愛い年下の恋人は、ときおり誰よりも男らしく豹変する。まるで鋭い爪を露わにした猛禽類。不意の奇襲は避けられるはずもない。
腕を掴まれて、名前はソファーに押し倒された。薄付きの口紅があっという間に落ちてゆく。
「……先輩、これなら」
自分の唇に移った口紅を指先で拭って、財前は楽しげに笑う。
「……なんぼでもキスできそうっすわ」
普段はあんなにテンションも低くて、やる気もなさそうにしているくせに。
「っ!」
こんなときばかり積極的な彼に、名前は負けん気を刺激される。年下に翻弄されるなんて、プライドが許さない。けれど、惚れた弱みならもうすでに、しっかりと握られてしまっていた。
「……お望み通り今から構ったりますから、大人しゅうしとってください」
意趣返しに軽い屈辱を覚えつつも、艶めいた微笑みに、名前は身体の中心を濡らしてしまう。
「十代男子ナメたらアカンですよ、先輩」
楽しげに囁かれると同時に、背中のホックが巧みに外される。
「今さらイヤとか言われても、コッチの方がムリですから」
ポケットから取り出される正方形の個包装。準備のよさが小憎らしい。
あまりにもあからさまな、バレバレの罠。けれど名前は自分から、その罠にかかりにいってしまう。気がついたときには、もうベッドの上だった。
「……めっちゃ気持ちええっすよ」
「んっ…… 光……っ」
切なげに掠れた声と、粘膜同士が擦れ合う音。ベッドの上で、二人は一糸纏わぬ姿で愛し合っていた。
自分に覆い被さる財前の身体に、名前はしなやかな手足を絡めて。財前は、彼女のそこに自分自身を差し入れて、ゆったりと腰を揺らしていた。
「……中、もうトロトロんなっとりますよ。そんなにええんですか?」
互いを高める抜き差しを繰り返しながら、財前は言葉でも名前の快感を煽ってゆく。欲求に素直な身体の様子を優しく教えてやりながら、彼女をさらに興奮させる。
「も、言わないで……」
「……素直やありませんね。認めたらもっとよおなれますよ」
「っ……!」
まだ始まったばかりだというのに。あまりにも巧みな彼の責めに、名前はもうたまらない気持ちになっていた。弱いところばかりを狙われて、すっかり骨抜きにされてしまっている。
「ほら、言うてみてください」
こんな誘導尋問にもあっさりと乗せられて。名前は彼の望む答えを返してしまう。
「すごくいいの…… 光……」
心地よさに潤んだ瞳で、名前は財前を見つめながら、浅ましい願いを口にする。
「だから、もっとして……?」
名前がそうつぶやくと同時に、彼女のその場所がきゅっと縮まり、差し込まれている財前自身を刺激した。
「……今ので軽くイきかけましたわ」
形のいい眉をわずかに寄せて、余裕をなくしそうになりながらも、財前は機嫌よく笑った。
「めっさかわええっすよ、名前先輩」
鋭い瞳を愛おしげに細めながら、財前は言葉を続ける。
「あんまかわええから、動画撮りたくなりましたわ」
「……もぉ」
「……しませんけどね」
こんな不道徳なやりとりも、この二人にとっては行為を盛り上げるスパイスだ。
「……ほら、もっと腰浮かせてください」
「……ヘンタイ」
言葉では彼を非難しながらも、名前は腰をさらに浮かせて、財前の胴回りに脚を絡める。
「……そう言うくせに、やってくれるんすね」
「あ……ッ」
財前が楽しげに微笑んですぐに、名前のうっとりとした喘ぎが漏れる。
「奥まではいっちゃった……」
喜色のにじんだ声でそう言って、名前は財前に抱きついた。
「光、だいすき……」
耳元で、吐息混じりに囁きかける。彼女の可愛らしい不意打ちに、財前のものが一際大きく脈打った。
「……あんまかわええことせんとってください」
充血しきった自分自身を持てあましながら、財前は名前に囁き返す。
「……ヒドイことしたなります」
自分を虜にする彼女はまるで、どこまでも純な甘い毒だ。すっかり蝕まれてしまって。もう自分は、これなしでは生きていけなくなっている。
「……次は、どんなんがええんですか?」
「え……?」
「……先輩のためなら、何でもしたりますから」
快楽に貪欲な年上の恋人に、財前は奉仕するのが好きだった。裸の身体をもどかしげにくねらせて、勃起した男性自身を欲しがる姿は、たまらない愛らしさで、何度でも見たくなるのだ。
「またかわいくねだってみせてください」
両手と両膝をシーツの上について、名前は白い喉を反らしてうっとりと喘ぐ。
その場所から水のような蜜を滴らせながら、発情したネコ科の動物のように乱れている彼女を見下ろして、財前は楽しげに瞳を細めた。
「……こんなんしたがるなんて、先輩もすました顔してやらしいんすね」
抜き差しを繰り返しながら、からかうような言葉を、綺麗な背中に投げかける。
「まあ、エロいのは知っとりましたけど……」
「だって…… 光してくれない……し」
エロいは否定せんのですね。心の中でそうつぶやいて。財前は唇の端を上げた。
「……顔見れんからヤなんすよ」
後背からの行為の短所は、相手の表情が見れないことだ。それから、抱き合ったりもできないこと。
大きなヒップや細いウエストが楽しめたり、繋がっている場所をじっくりと眺められるのはいいけれど、財前にとっては格別に好きな姿勢というわけではなかった。
お願いされればするし、楽しいかと聞かれれば『すごく楽しい』と答えるけど。
「……純愛ぽい」
財前の突き上げを全身を使って受け止めながらも、名前はぽつりとつぶやいた。とろりとした瞳で、しかし財前を貶める。
「光なのに……」
「……ケンカ売っとります?」
最中の台詞とは思えない。無神経な彼女の言葉に、財前は表情を引きつらせる。
(――愛が薄いんは先輩の方なんちゃいます?)
喉まで出かかった言葉をぐっとこらえる。本当は身体目当てなんじゃないのかとか、不安になっているのはこっちの方だ。
(……ムカつくから言うたりませんけど)
別に恥ずかしいわけじゃない。素直にならないのは、価値を下げたくないからだ。愛の言葉はここぞというときにだけ口にしたい。意外と安売りはしない主義。
「まあええっすわ。それより……」
純愛に酔いたがる女子は苦手だ。けれど不意に寂しくなって、財前は名前の片腕を掴んだ。
「綺麗な顔、見してください」
大好きな人の、二番目に好きなところ。一番は内緒だけど、そのあけすけな性格だ。
強引に引っ張り起こして、こちらを向かせて口づけた。自分も上体を彼女の方にしっかりと倒して、お互いに無理な姿勢で、長い間キスをする。
「……痛いよ」
名前の唇から、切なげなつぶやきがすべり出る。確かに、自分も身体がきつかった。もっとしっかりと抱き合いたいし、もっと深く口づけたいし。
そして何より、もっと速く腰を動かして、すぐにでも果ててしまいたかった。けれどそれは、今の体位ではやっぱりイヤで。
「……じゃ、いつものにします?」
疑問形の喋りだけど、彼女の答えは求めていなかった。自分自身を一旦そこから引き抜いて、名前の身体をこちらに向かせてもう一度、財前は彼女に覆い被さった。
温かくて柔らかくて、いい匂いのする名前の身体。自分にはない温もりに、ぎゅっと心臓が掴まれる。
再度の挿入は実にあっさりと行われた。柔らかく潤った名前のその場所は、ぎりぎりまで張り詰めた財前の全てを、女性らしいしなやかさで受け止める。
「……このまま、イッてええっすか」
「ん……」
小さな頷きは肯定だ。可愛らしいその答えを見届けて。財前は抜き差しの速度を上げていく。
「――最後だけ、好きにさせてくれます?」
達する直前の激しいストロークのさなかに、名前は財前に尋ねられる。今日の行為はずっと彼が自分に尽くしてくれていた。最後くらいはと、名前はこくりと頷いた。
その瞬間。名前のその場所から財前のものが引き抜かれ、同時に彼女の視界が彼の身体で遮られた。あっと思う間もなく、裸の胸元にぬるついたものがかけられる。
独特の匂いに思わず名前は顔をしかめる。何をされたかはすぐにわかった。
「……っ、信じらんない」
人並み程度の男性経験はあるけれど、でも、こんなことをされたのは初めてだ。しかも、自分はまだ達していないのに。
「顔にもかかったし、メイクが……」
ベッドに寝そべったまま、名前はそんな言葉を口にする。
「すっぴんでもかわええやないっすか」
使用済みのラテックスをさりげなく処分しながら、財前は名前をフォローする。 ベッドサイドに置いていたティッシュの箱から数枚を取り出して、名前の身体を汚している、自分の体液を優しく拭き取った。
豊かなバストを綺麗にして、そして新しいティッシュで、フェイスラインに付着した分も取り除く。ファンデーションの肌色が、白いティッシュに移った。
「……そう言えば許されると思ってる!」
「思っとりますけど、俺お世辞は言わんタイプですよ」
汚れたティッシュを利き手に持ったまま、財前は名前のおでこにキスをする。あからさまなご機嫌取り。けれど、それとわかっていても、名前はついほだされてしまう。
可愛い年下の男の子。自分はどうしたって、その属性に弱いのだ。彼と付き合い始めて初めて知った、自分自身の新たな一面。
昔はどちらかと言えば、相手に尽くされる側だったのに。気がつけば今は、可愛らしいこの少年に自分が尽くしてばかりいる。
悔しさを押さえきれずに、名前はベッドに寝そべったまま、両手で自分の顔を覆った。
「~っ! こんなの初めて!」
身体にかけられたことよりも何よりも、すっかり籠絡されている自分と、自分をこんなにしておいて、平然としている相手に腹が立った。
しかし、財前はそんな名前を見つめながら、くすくすと笑い始めた。彼らしい、ごく小さな忍び笑い。けれど聞き逃せるはずもなく、名前は尋ねた。
「……何笑ってるのよ」
「――ほんまもんの初めては俺やないけど、先輩の胸射バージンは俺なんすね」
鋭い瞳を愛おしげに細められて、柔らかく微笑みかけられた。発言の内容はさておき、少年そのものの屈託のない笑顔に、名前の胸はしめつけられる。心臓の鼓動が、にわかにうるさくなってしまって辛い。
(……こんなのでときめくとか、私もバカよね)
自分がバカだということくらい、自分が一番わかっている。けれど、わかっていても、もうどうしようもないくらい、彼に囚われてしまっているのだ。
――光はずるい。きっとどんなことをされても、自分はきっと許してしまう。
かわいい光。可愛くてカッコよくて色っぽい、私の恋人。まだ幼さの残る十代の笑顔は、どうしたって自分には、とてもまぶしく映ってしまって。この子になら、騙されてもいいとまで思ってしまうのだ。
「こんどはゴックンし……」
「ダメ!」
しかし。性懲りもなく不届きな台詞を口にする財前を、名前は睨みつける。ベッドから起き上がって、すべすべの頬をギュッとつねった。教育的指導だ。
「……凶暴すね」
「光が悪いんでしょ!」
まだ、お互い服も着ていない。ベッドの上で、裸のまま。名前は財前とじゃれあった。
「――飲み物取ってきますわ。ウーロン茶でええっすよね」
「うん、ありがと」
下着だけを履いてキッチンに立った財前を見送ってから。ふとフェイスラインに違和感を覚えて、名前はその場所を指先で拭った。
付着していたのはやはり、拭き取り残しの彼との行為の残滓だった。わずかな量だけど、それは確かに白く濁って、自分も知っている独特の匂いを放っている。
『――今度はゴックン……』
先ほどの、不届きな台詞が蘇る。けれど、先ほどの情事で頂点まで導いてもらえなかった自分の身体は、未だにずきずきと疼いていて。
(……光が悪いんだから……)
心の中でそんな言い訳をしながらも、名前は財前に隠れてこっそりと、彼の体液を舐めとった。口の中に広がる苦い味。わずかに眉間に皺が寄る。
男の人の精液を口にしたのなんて初めてだ。けれど、小さく喉を鳴らして、名前はそれを飲み干した。
終わったばかりだというのに、下肢が潤う。感じたのは、あまりにも甘美な被害者意識。
「――驚きですわ。どんな味でした?」
秘密の行為のつもりが、気づかれていた。目ざとくてあざとい恋人は、とても嬉しそうに、そしてちっとも驚いてなさそうに、自分に向かって尋ねてくる。
手に持っていたウーロン茶をベッドサイドに置いてから、にじりよってきた。いつもの手口だ。心にもない言葉を口にして、自分をその気にさせてゆく。けれど、名前は余裕たっぷりに微笑み返した。
「……ナイショ」
年上の意地だ。いかにも大人の女性らしい、艶然とした笑みを浮かべて。名前は生意気な少年に揺さぶりをかける。
そういえば、まだ下着すらも身につけていない、裸の身体だ。歴代の彼氏たちには肉感的と褒められた自分の裸身は、この少年の瞳にはどんなふうに映っているのだろう。
「……ッ!」
気怠げな瞳がわずかに見開かれ、ふいと視線がそらされる。
「……ほんなら、次は全部ゴックンしてもらいましょ」
自分のリアクションがよほど予想外だったのか、ピアスのついた耳まで赤くして、そんなふうに強がる彼に、名前は優越感と満足感とを覚える。
いつものお返しだ。なぜか自分ばかりが悪女呼ばわりされるけど、相手の持つ毒のような魅力に溺れているのは、きっとお互い様。だけど、これだけは言える。先に恋に落ちたのは。
(……間違いなく私の方ね)