10年越しの恋(不動明王+10)
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そんな私の初恋から10年。
私やチーム、マネージャーのみんなも22~24歳になった。
あの初恋から数回恋はした。恋人が出来たこともあった。
でもどれも、長くは続かなかった。
そして今日は、イナズマジャパン同窓会。
皆成長してるのかな…とワクワクしながら向かう。
なまえ「不動くん…来るのかな…」
いきなりキスをされ、それ以来殆ど話さなかった相手とも会えることを期待している自分がいる。
彼は気まぐれだから、来るか否かも分からないけど。
そんなこんなで集合時刻の18時少し前、私は会場の前に着いた。
なまえ「冬花、久しぶり~!会いたかったよ!」
冬花「なまえちゃん久しぶりだね、私も会いたかったよ。元気そうでよかった」
なまえ「10年前のあの時と同じホテルでパーティだなんて、素敵だね」
冬花「お父さんに頼んでなんとかここのホテルを取ってもらったの。
みんなも懐かしんでくれているみたいだし、嬉しいな」
そういってフフ、と微笑む冬花がとても可愛くて仕方なかった。
可愛くて、素直で、思いやりがあって。自慢の親戚だよ、本当に。
円堂「おー!なまえ、ふゆっぺー!」
なまえ「え、円堂くん?!夏未さんと腕組んで……指輪??!?!」
夏未 「 なまえちゃん、私達結婚したの」
栗松 「エーーーー!そうだったでやんすか?!」
壁山 「まさかキャプテンが結婚…するなんて…!」
鬼道 「壁山、その言い方はまるで円堂なんてサッカーバカには恋愛は分からないって遠回しに言っているようなものじゃないか」
円堂 「いやいやお前の言葉が一番酷いぞ!鬼道!」
ハハハハ、と皆笑うけれどきちんとお祝いの言葉もかけている。
でも鬼道くんの言ったことは間違いではないな……と冬花と苦笑いした。
そうして懐かしい面々と話したものの、いつになっても不動くんは現れない。
…彼はやはり気まぐれで来なかったのか。
内心軽く落ち込みつつも、皆がお酒を楽しそうに飲んでいるため私もそれに混じり話していた。
お酒が得意ではないが、とりあえずカシスオレンジを飲む。
3杯目を超えたあたりからふわふわしだした。
冬花「もう21時か、時間は楽しいとあっという間にすぎるね」
なまえ「ん…本当だね、私ちょっとトイレいってくるね」
冬花「うん、わかった。いってらっしゃい」
若干酔っているのが周りにバレないよう、冷静に振る舞いトイレに向かう。
向かっている時に思い出した、10年前の出来事。
あの、不動くんとは挨拶した場所に立つ。
彼は今日いない。でも私たちは10年前ここで出会ったんだ。
あれから幾度か恋はしたけど、彼のことを忘れたわけではない。寧ろ会えない分、彼への気持ちは大きくなっていた。
なまえ「会いたいなぁ………」
届かない願いを、そう呟いた。