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「来月の生歌番のユニット蘭丸とだってー!」
「らしいな」
「うふふーん♪」
携帯をくるくると持って回る。
鼻唄も自然と出て気分は最高!
私の部屋でご飯を食べたあと、夕食後のコーヒーを飲んでいたらマネさんから電話が掛かってきた。
来月の
「蘭丸とのコラボだー!し・か・も!ギターだって~!ギタリスト穂花をお呼びだそうです!」
「んで曲は決まってんのか?」
「ああ、曲は黒崎さんと決めてくださいって」
「お前がやりたい曲は?」
「3年前に一回だけ組んだときの曲がいい!CDにも入ってない幻のあれ」
「んでもあれバラードじゃねぇか」
「ロックテイストにアレンジして弾いたら格好いいと思うんだなー。またファン増えちゃう!」
これでもシャイニング事務所の女性アイドルを引っ張っていってるんですよ、私。
先日もアリーナツアーに引き続き3大ドームツアーから帰って来たばかり。
「ロックにアレンジ……悪くねぇ。アレンジは七海に頼むのか?」
「うん!春ちゃんならこっちのやりたいこと汲み取って書いてくれるからね、ちょっと連絡してくる」
「ああ、頼んだ」
「らじゃ」
ビシッと敬礼して春ちゃんに電話をかける。
どんなイメージか伝えると春ちゃんは二つ返事で引き受けてくれた。
「明後日までには出来るってさ」
「はえーな」
「『穂花先輩と黒崎先輩のユニット……!アレンジ浮かんできたので遅くても明後日にはお渡し出来ます!穂花先輩のギターと黒崎先輩のベースのコラボ一度聞いてみたかったんです!私がアレンジ出来るなんて幸せです!!』って言ってた」
「お、おう」
ローテーブルに携帯を置いてソファーに腰掛ける。
横から蘭丸の読んでいる雑誌を覗いた。
「ランちゃーん」
「その呼び方やめろ」
「ぶー」
「キスすんぞ」
ソファーに座って雑誌を読んでた蘭丸の隣で唇を尖らせてたらチューされた。
「すんぞ」って言って返事もしないうちにするなんて!もう!
「何むくれてんだよ」
「……だって返事してないもん」
「目閉じたくせに何言ってんだよ」
「……」
だって、だって!顔が近づいてきたら目閉じちゃうでしょ。条件反射ってやつだもん!
蘭丸がパタンと雑誌を閉じてローテーブルに置く。
「キスしてもよろしいでしょうか?って聞けばいいんだな?」
「なんかカミュみたい……」
「アイツと一緒にすんな。んでどうなんだよ?」
ニヤリって悪そうな顔して笑ってる。分かってるのに聞いてくる蘭丸は意地悪だ。
「……ど、どーぞ」
「んじゃ遠慮なく」
肩を掴まれて蘭丸の顔が近づいてきた。目を閉じた次の瞬間には唇に触れていて。
角度を変えてキスされて、段々苦しくなってきて……。
空気を求めるように口を開けたら待ってましたとばかりに舌が入ってきた。
熱くて人の口の中で我が物顔で動いてて、とても苦しい。
「ん……」
「……っふ、ん……」
キスに気を取られていたらいつの間にか大きな手が着ていた薄手のニットの中に入ってきていて。
脇腹をするする撫でてくる。
「……ん。……ベッド」
「……分かったよ」
いくらうちのソファーが大きいからって無理があると思う。
腰を抱かれながらリビングの電気を消した。
ベッドに来るなり倒されて蘭丸が覆い被さってくる。
暗い部屋で見えるのは至近距離にあるお互いの顔だけ。
さっきの続きと言わんばかりにニットを捲られて少し肌寒い。
「見たことないやつだな……。んだよお前も期待してたんじゃねぇーか」
「……うるさい」
この前新調した下着。ワインレッドの生地に白い花の刺繍がいくつも入っているやつ。
型もデザインもありきたりのものだけど、見つけた時には購入ボタンを押していた。
ちゅっと軽いキスを落とされた。蘭丸を見るととても悪い顔をして。
「久しぶりだからな、覚悟しとけ」
夜はまだ始まったばかり────。
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