顔バレしました
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ko-suke
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顔バレ翌日、キヨとヒラとフジと俺、最俺4人で焼肉に行った帰り、キヨはおもむろに俺に携帯を渡した。
「……ちょっと動画撮ってくんねぇ?」
「え、なに?」
帰り道、歩いていた道にしゃがむ。なんにもない高架下。フジとヒラもなんだなんだと寄ってきた。キヨは、自分のポケットからティッシュを出すと、1枚出して顔を覆う。
その様子を撮り始めると、キヨはヘラヘラした様子で「顔バレしちゃった」と言った。
あぁ、この男はすげぇなぁと3人が思ったと思う。爆笑しながらだけど。
「え、これどうすんの?」
「Twitter載せる」
「お前ほんとにすげぇなぁ」
半笑いのフジに、キヨは「まあな」とあっけらかんと返事をした。俺も笑いながら我が妹を思う。ちか、キヨ、落ち込んでねえわ。
俺は高架下に座ってスマホを開く。YouTubeでちかのチャンネルを開いて3人に見えるように「ん」と置いた。
『みなさんこんにちは〜ちかでーす』
『カメラマンこーすけでーす』
『今日は、メントスコーラをします』
『古っ!!!』
俺が昨日頼み込まれてカメラマンをした、ちかの写った動画を見て、3人とも絶句する。企画が面白くないからでは無い。ちかがいきなり全部顔を出してそこにいるからだ。
キヨは長い指でタップして一旦動画を止める。「なにこれ?」と俺を見た。
「1から説明すると」
「端的に言え」
「ちかがキヨの顔バレ騒ぎを緩和するために自分も顔を出すって言い出して」
「……」
キヨは珍しく大混乱という顔をして、動画の続きを黙って再生し始める。動画上では、ちかがうちのキッチンでメントスコーラをして大騒ぎしている。「え、10個入れていい?」と行って顔面にコーラを食らう妹を見て爆笑するカメラマン俺。
もはやほぼホームビデオというその動画は、5分程度で終わった。
キヨは概要欄を開き、「これから時々実写あげます」とだけ書かれているのを確認して、大きくため息をついた。
「……なんでとめねーの」
「いやまあまあキヨ。ちかちゃんが自分がやりたくてやった事なんだし」
「……俺は最悪別にいいわ男だし。でも、ちかちゃんは女の子なんだから、身バレとか特定とか怖いのわかるよな」
キヨの言葉に、俺は「わかってる。でも俺はあいつの気持ちを優先した」とはっきり答える。
キヨは「いくわ、お前ん家」と言って静かに立ち上がった。
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顔バレ翌日、キヨとヒラとフジと俺、最俺4人で焼肉に行った帰り、キヨはおもむろに俺に携帯を渡した。
「……ちょっと動画撮ってくんねぇ?」
「え、なに?」
帰り道、歩いていた道にしゃがむ。なんにもない高架下。フジとヒラもなんだなんだと寄ってきた。キヨは、自分のポケットからティッシュを出すと、1枚出して顔を覆う。
その様子を撮り始めると、キヨはヘラヘラした様子で「顔バレしちゃった」と言った。
あぁ、この男はすげぇなぁと3人が思ったと思う。爆笑しながらだけど。
「え、これどうすんの?」
「Twitter載せる」
「お前ほんとにすげぇなぁ」
半笑いのフジに、キヨは「まあな」とあっけらかんと返事をした。俺も笑いながら我が妹を思う。ちか、キヨ、落ち込んでねえわ。
俺は高架下に座ってスマホを開く。YouTubeでちかのチャンネルを開いて3人に見えるように「ん」と置いた。
『みなさんこんにちは〜ちかでーす』
『カメラマンこーすけでーす』
『今日は、メントスコーラをします』
『古っ!!!』
俺が昨日頼み込まれてカメラマンをした、ちかの写った動画を見て、3人とも絶句する。企画が面白くないからでは無い。ちかがいきなり全部顔を出してそこにいるからだ。
キヨは長い指でタップして一旦動画を止める。「なにこれ?」と俺を見た。
「1から説明すると」
「端的に言え」
「ちかがキヨの顔バレ騒ぎを緩和するために自分も顔を出すって言い出して」
「……」
キヨは珍しく大混乱という顔をして、動画の続きを黙って再生し始める。動画上では、ちかがうちのキッチンでメントスコーラをして大騒ぎしている。「え、10個入れていい?」と行って顔面にコーラを食らう妹を見て爆笑するカメラマン俺。
もはやほぼホームビデオというその動画は、5分程度で終わった。
キヨは概要欄を開き、「これから時々実写あげます」とだけ書かれているのを確認して、大きくため息をついた。
「……なんでとめねーの」
「いやまあまあキヨ。ちかちゃんが自分がやりたくてやった事なんだし」
「……俺は最悪別にいいわ男だし。でも、ちかちゃんは女の子なんだから、身バレとか特定とか怖いのわかるよな」
キヨの言葉に、俺は「わかってる。でも俺はあいつの気持ちを優先した」とはっきり答える。
キヨは「いくわ、お前ん家」と言って静かに立ち上がった。
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