出番待ちの紙袋
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『ゲーム実況』清田くんの口から出た思わぬ言葉にわたしはフリーズして彼を見つめる。
清田くんは暫くわたしを見つめ返すと、「いや!ごめん!やっぱいいや!」と慌てて取り消した。
「え、なんで……」
「いや、なんでもない。いきなりこんなの聞かれてキモいし意味わかんないよな、ごめん、忘れて」
「……いや、あの……」
実況をやっていることを知っているのは、家族とさやかちゃんとゆめちゃんしかいない。言いたくなかったし、無駄なトラブルを避けるために何より言う必要を感じていなかったからだ。
清田くんのこの反応と今までの人柄を見る限り、言いふらしたりするような人ではないとよくわかる。
わたしは、「ちかちゃんは何のバイトしてんの?俺はさ」と話題を変えようとしている清田くんに、「うん」と返事をした。
「してる、ゲーム実況」
「……え」
「してるよ、今はYouTubeに載せてる」
「……や、やっぱそうなんだ!あの、最俺の、妹の?」
こくりと頷くわたしに、清田くんは「わ、すげ〜……」と感動したような顔で拍手までする。
最俺のファンなのかな?と思っていると、清田くんは「俺、ちかちゃんの動画よく見ててさ」と続けた。
「最初は名前似てるから気になってキヨの動画見てたんだけど、ちかちゃんを知った時同い年なのにすげーなって思って、そこからずっと見てる」
「……」
「だからまあ……きもいんだけど、お兄さんの苗字が前田ってのは知られてたから、前田ちかって聞いてもしかしてって、ガイダンスの時から思ってたんだ」
「……そんなに前から気づいてたんだ」
「……うん」
清田くんは慌てたように「あ!別に、ファンだから仲良くなりたくて親切にしてたとかじゃないよ!決して!」と否定し始める。
彼の性格や行動を知った上でそんなこと思う人いないと思う。わたしは彼を見ながら思わず笑う。
「嬉しい、ありがとう」
「……うん。あの、今度一緒にゲームしよ」
「今からうち来てする?」
「エ」
「うち近いし、兄と一緒に住んでるからいると思うよ」と笑う。わたしの友達ならいいってお兄ちゃんなら言うと思うし、ゲーム仲間ができたら喜ぶと思う。
清田くんは、すっかり酔いも覚めたような様子で、「うん」と頷いた。
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『ゲーム実況』清田くんの口から出た思わぬ言葉にわたしはフリーズして彼を見つめる。
清田くんは暫くわたしを見つめ返すと、「いや!ごめん!やっぱいいや!」と慌てて取り消した。
「え、なんで……」
「いや、なんでもない。いきなりこんなの聞かれてキモいし意味わかんないよな、ごめん、忘れて」
「……いや、あの……」
実況をやっていることを知っているのは、家族とさやかちゃんとゆめちゃんしかいない。言いたくなかったし、無駄なトラブルを避けるために何より言う必要を感じていなかったからだ。
清田くんのこの反応と今までの人柄を見る限り、言いふらしたりするような人ではないとよくわかる。
わたしは、「ちかちゃんは何のバイトしてんの?俺はさ」と話題を変えようとしている清田くんに、「うん」と返事をした。
「してる、ゲーム実況」
「……え」
「してるよ、今はYouTubeに載せてる」
「……や、やっぱそうなんだ!あの、最俺の、妹の?」
こくりと頷くわたしに、清田くんは「わ、すげ〜……」と感動したような顔で拍手までする。
最俺のファンなのかな?と思っていると、清田くんは「俺、ちかちゃんの動画よく見ててさ」と続けた。
「最初は名前似てるから気になってキヨの動画見てたんだけど、ちかちゃんを知った時同い年なのにすげーなって思って、そこからずっと見てる」
「……」
「だからまあ……きもいんだけど、お兄さんの苗字が前田ってのは知られてたから、前田ちかって聞いてもしかしてって、ガイダンスの時から思ってたんだ」
「……そんなに前から気づいてたんだ」
「……うん」
清田くんは慌てたように「あ!別に、ファンだから仲良くなりたくて親切にしてたとかじゃないよ!決して!」と否定し始める。
彼の性格や行動を知った上でそんなこと思う人いないと思う。わたしは彼を見ながら思わず笑う。
「嬉しい、ありがとう」
「……うん。あの、今度一緒にゲームしよ」
「今からうち来てする?」
「エ」
「うち近いし、兄と一緒に住んでるからいると思うよ」と笑う。わたしの友達ならいいってお兄ちゃんなら言うと思うし、ゲーム仲間ができたら喜ぶと思う。
清田くんは、すっかり酔いも覚めたような様子で、「うん」と頷いた。
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