東京で共同生活
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kiyo
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早足でその場を去っていくちかちゃんの背中を見つめる。呼び止めようとする俺に、あやちゃんはぐいっと俺の手首を引っ張った。
「止めない方がいいんじゃない?」
「……なんで?」
「泣きそうな顔してたし、女の子は泣き顔見られたくないもんだからね」
「……そういうもん?」
「多分ね」
いい加減だ。
コンビニでなにか買ってもらう云々は別にどうでもいいんだけど、単純にこの夜の東京の街に1人でちかちゃんを歩かせるのが不安だった。近所だから大丈夫だと思うけれど。
「あの子飲み会の時もいたよね」
「え、あぁ、うん。ウーロンハイ間違って飲んだやつね」
「そうそう!あれ計算でしょ〜キヨに構って欲しくてやってんだよ」
あやちゃんは、基本的に人のことを悪く言ったりしないし、明るくて面白い子でよくSNSで絡んだりしている仲だ。
でも、あからさまにちかちゃんへの敵意が剥き出しで、俺は正直反応に困る。ちかちゃんのアレが全部計算なんだとしたら恐ろしい女だと思う。そんなわけないだろ、こちとら中学生の時から知ってんだぞ。
俺は、あやちゃんに掴み続けられてる右手をそっと引き抜くと、「俺、今日はパス」と続けた。
「えぇ〜なんで?あの子のとこ戻るの?」
「いや、ちかちゃんは関係なくて。普通にもうねみいからさ」
「……ケチ」
あんたのそれの方がよっぽど計算なんじゃという感じで、可愛い顔で拗ねるあやちゃんに、「また今度ね」と俺は強い意志で断った。
「約束だよ!?今言ったからね!そう言っていつも来ないんだからキヨは!」
「だって俺飲み会あんまり好きじゃねえもん」
「レトルトさんやP-Pさんやつわはすさんとはよく行ってるじゃない」
「あれはあれ」
「……ネットで人間関係気をつけてたらどんどん友達少なくなるよ」
妙にリアルな事を言われて、「ご忠告ありがとうございます。じゃあまたね」と言って駅前のビジホに向かって歩き始める。
あやちゃんは「言ったからねー!?また今度誘うから!」と俺の背中に向かって言っていた。
ちかちゃんはちゃんと帰っただろうか。
俺がビジネスホテルに泊まると言った時、ちかちゃんはあからさまにビックリした顔でいた。いや、普通に考えて、同じ部屋で寝る方がびっくりだろ。
こーすけにちかちゃんの昔の話を聞いてから、兄の友達という関係を崩さずずっとそばに居てあげようと決めたのに、俺とて男ですので、同じ部屋に好きな子と一晩はまずい。
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早足でその場を去っていくちかちゃんの背中を見つめる。呼び止めようとする俺に、あやちゃんはぐいっと俺の手首を引っ張った。
「止めない方がいいんじゃない?」
「……なんで?」
「泣きそうな顔してたし、女の子は泣き顔見られたくないもんだからね」
「……そういうもん?」
「多分ね」
いい加減だ。
コンビニでなにか買ってもらう云々は別にどうでもいいんだけど、単純にこの夜の東京の街に1人でちかちゃんを歩かせるのが不安だった。近所だから大丈夫だと思うけれど。
「あの子飲み会の時もいたよね」
「え、あぁ、うん。ウーロンハイ間違って飲んだやつね」
「そうそう!あれ計算でしょ〜キヨに構って欲しくてやってんだよ」
あやちゃんは、基本的に人のことを悪く言ったりしないし、明るくて面白い子でよくSNSで絡んだりしている仲だ。
でも、あからさまにちかちゃんへの敵意が剥き出しで、俺は正直反応に困る。ちかちゃんのアレが全部計算なんだとしたら恐ろしい女だと思う。そんなわけないだろ、こちとら中学生の時から知ってんだぞ。
俺は、あやちゃんに掴み続けられてる右手をそっと引き抜くと、「俺、今日はパス」と続けた。
「えぇ〜なんで?あの子のとこ戻るの?」
「いや、ちかちゃんは関係なくて。普通にもうねみいからさ」
「……ケチ」
あんたのそれの方がよっぽど計算なんじゃという感じで、可愛い顔で拗ねるあやちゃんに、「また今度ね」と俺は強い意志で断った。
「約束だよ!?今言ったからね!そう言っていつも来ないんだからキヨは!」
「だって俺飲み会あんまり好きじゃねえもん」
「レトルトさんやP-Pさんやつわはすさんとはよく行ってるじゃない」
「あれはあれ」
「……ネットで人間関係気をつけてたらどんどん友達少なくなるよ」
妙にリアルな事を言われて、「ご忠告ありがとうございます。じゃあまたね」と言って駅前のビジホに向かって歩き始める。
あやちゃんは「言ったからねー!?また今度誘うから!」と俺の背中に向かって言っていた。
ちかちゃんはちゃんと帰っただろうか。
俺がビジネスホテルに泊まると言った時、ちかちゃんはあからさまにビックリした顔でいた。いや、普通に考えて、同じ部屋で寝る方がびっくりだろ。
こーすけにちかちゃんの昔の話を聞いてから、兄の友達という関係を崩さずずっとそばに居てあげようと決めたのに、俺とて男ですので、同じ部屋に好きな子と一晩はまずい。
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