ニコニコ超会議
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わたしのしたオシャレを、キヨくんは「ばからしくない」と言ってくれるけど、キヨくんと隣にいたあのお姉さんが妙にお似合いで、わたしはただの子供で、惨めさが拭いきれなかった。
けれど、トゲトゲしていた心が、キヨくんの言葉で少しづつ丸くなっていく。
「……爪先まであんな可愛くしてないよ」
「俺爪とか興味ねーもん」
「あんなに綺麗にお化粧してないよ」
「あーもーうるせー」
「うるせーってなに」
自分を否定し続ける私の言葉に、めんどくさそうに言うキヨくん。わたしは思わず顔を覆っていた手を外して笑った。
キヨくんと目が合う。彼の口元も緩む。
「かわいいって言ってんだから素直に受け取ればいいでしょーが」
「別にキヨくんのために可愛くしたわけじゃないよ」
「知ってるよ」
「うっしーのためですもんねえ」と口をとがらせるキヨくんに、また笑いがこぼれた。
わたしは蓋を開けてお水を飲む。少しづつ気持ち悪いのがおさまってきて、ただ足元がふわふわする。
「わたしね」
「うん」
「ちょっとばかし、顔が可愛いからさ」
「……自分で言うなよ」
「……知ってる」
「悪い、続けて」
つっこんでくれたキヨくんに少し笑うと、居心地悪そうに続けるように促した。
「人からかわいいとか言われると、嫌味とか嫉妬とか下心とか、そういうのばかり感じて」
「……」
「でも、キヨくんに可愛いって言われて、わたし、素直に嬉しくて」
他の人に言われる「かわいい」はいつも、お腹の奥底に嫌なものが焦げ付くように感じるのに、さっき言われたキヨくんからの「かわいい」は強ばっていた心がフォンダンショコラのチョコみたいに溶けだすように感じた。
「変だよねえ」
私の間の抜けた言葉。
キヨくんは私のことを探るようにみながら、少し考えるように黙ると、口を開いた。
「俺の事好きなんじゃねえの」
「……」
「……」
時間にすればほんの数秒。体感数分。
キヨくんとじっと見つめ合う。先に折れたのはキヨくんだった。首元を触りながら「いや」と続けた。
「好き違いだな、多分」
「……」
スキ、すき、好き。
兄の友達、実況仲間、それ以上の特別がたしかにキヨくんに対してあって。そこに当てはめる言葉として、1番しっくりくるのは今のところそれだと、なんとなく思った途端、お腹の底から熱気が湧いてくる。
わたしは誤魔化すように、キヨくんに貰ったお水をお腹のそこに注ぐようにごくごくと飲み込んだ。
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わたしのしたオシャレを、キヨくんは「ばからしくない」と言ってくれるけど、キヨくんと隣にいたあのお姉さんが妙にお似合いで、わたしはただの子供で、惨めさが拭いきれなかった。
けれど、トゲトゲしていた心が、キヨくんの言葉で少しづつ丸くなっていく。
「……爪先まであんな可愛くしてないよ」
「俺爪とか興味ねーもん」
「あんなに綺麗にお化粧してないよ」
「あーもーうるせー」
「うるせーってなに」
自分を否定し続ける私の言葉に、めんどくさそうに言うキヨくん。わたしは思わず顔を覆っていた手を外して笑った。
キヨくんと目が合う。彼の口元も緩む。
「かわいいって言ってんだから素直に受け取ればいいでしょーが」
「別にキヨくんのために可愛くしたわけじゃないよ」
「知ってるよ」
「うっしーのためですもんねえ」と口をとがらせるキヨくんに、また笑いがこぼれた。
わたしは蓋を開けてお水を飲む。少しづつ気持ち悪いのがおさまってきて、ただ足元がふわふわする。
「わたしね」
「うん」
「ちょっとばかし、顔が可愛いからさ」
「……自分で言うなよ」
「……知ってる」
「悪い、続けて」
つっこんでくれたキヨくんに少し笑うと、居心地悪そうに続けるように促した。
「人からかわいいとか言われると、嫌味とか嫉妬とか下心とか、そういうのばかり感じて」
「……」
「でも、キヨくんに可愛いって言われて、わたし、素直に嬉しくて」
他の人に言われる「かわいい」はいつも、お腹の奥底に嫌なものが焦げ付くように感じるのに、さっき言われたキヨくんからの「かわいい」は強ばっていた心がフォンダンショコラのチョコみたいに溶けだすように感じた。
「変だよねえ」
私の間の抜けた言葉。
キヨくんは私のことを探るようにみながら、少し考えるように黙ると、口を開いた。
「俺の事好きなんじゃねえの」
「……」
「……」
時間にすればほんの数秒。体感数分。
キヨくんとじっと見つめ合う。先に折れたのはキヨくんだった。首元を触りながら「いや」と続けた。
「好き違いだな、多分」
「……」
スキ、すき、好き。
兄の友達、実況仲間、それ以上の特別がたしかにキヨくんに対してあって。そこに当てはめる言葉として、1番しっくりくるのは今のところそれだと、なんとなく思った途端、お腹の底から熱気が湧いてくる。
わたしは誤魔化すように、キヨくんに貰ったお水をお腹のそこに注ぐようにごくごくと飲み込んだ。
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