初めての生放送
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
.
「何よりゲーム好きなんだなってすげーわかる」
「好きです」
「だよね。俺もゲーム好きなだけなんだよこの活動してる理由はさ。だからこういう生放送とか苦手」
レトルトさんの言葉にこくりと頷く。
いつの間にか、キラキラした別の世界にみんなが飛び込んでいって、わたしだけは、ただゲームが好きなだけ。
でもレトルトさんも、ゲームが好き、それだけだといった。
「キヨくんもよく言ってるよ」
「え?」
「一番ゲーム好きでうまいのはちかちゃんなのに、俺たちは何にも変わってないのに、なんだか一線引かれてしまって」
「遊び仲間が減って寂しいってさ」とレトルトさんはおかしそうに言う。
「レトさん」
声がして扉の方を向くと、キヨくんが、やりづらそうに下を向いてつかつかとレトルトさんの方にやってきた。
珍しく、耳まで赤い。
「……余計なこと言わないでもらっていっすか」
「……キヨくんが言ってたんじゃん」
「……本人に言うのは違うじゃん」
「……そお?嬉しそうだけど、ちかちゃん」
キヨくん達の活動の足を引っ張ってしまうんじゃないかって、わたしはなにがしたいのかって考えていた。
キヨくん達はどんどんわたしを置いて、高いところに行ってしまっている。そう思っていた。
ゲームから離れていっていたのは、わたしの方だったのか、寂しいと思っていたのは、キヨくんも一緒だった。
キヨくんは私の方をチラッとみると、すぐに顔を逸らしてレトルトさんを追い出そうと背中を押す。
わたしは、キヨくんの方に急いで歩み寄った。
「……ごめん、勘違いしてた」
「うん?」
「……高校の時は遊びでやってたゲームだったのに、キヨくん達はそれをどんどん仕事にしていって、わたしの居場所なんてないって思って」
「……」
キヨくんを見上げると、口を噤んでいて何を考えているのかわからない。
「ちかちゃんにはちかちゃんの生活があって、俺たちの自己満足に付き合わせんのは悪いと思って遠ざけた」
「……」
「実際ちかちゃんは離れていってさ」
「……うん」
「俺たちは何も変わってないよ。今でもゲームしてバカしてるだけ。それがたまたまこんなことになってるだけで」
「……ちかちゃんいたら、もっと楽しくなんのになって、思うよ」と続けた。
キヨくんはただ、みんなで楽しくゲームをして、それで見ている人も笑ってくれたらラッキーって。何も変わってなかった。
.
「何よりゲーム好きなんだなってすげーわかる」
「好きです」
「だよね。俺もゲーム好きなだけなんだよこの活動してる理由はさ。だからこういう生放送とか苦手」
レトルトさんの言葉にこくりと頷く。
いつの間にか、キラキラした別の世界にみんなが飛び込んでいって、わたしだけは、ただゲームが好きなだけ。
でもレトルトさんも、ゲームが好き、それだけだといった。
「キヨくんもよく言ってるよ」
「え?」
「一番ゲーム好きでうまいのはちかちゃんなのに、俺たちは何にも変わってないのに、なんだか一線引かれてしまって」
「遊び仲間が減って寂しいってさ」とレトルトさんはおかしそうに言う。
「レトさん」
声がして扉の方を向くと、キヨくんが、やりづらそうに下を向いてつかつかとレトルトさんの方にやってきた。
珍しく、耳まで赤い。
「……余計なこと言わないでもらっていっすか」
「……キヨくんが言ってたんじゃん」
「……本人に言うのは違うじゃん」
「……そお?嬉しそうだけど、ちかちゃん」
キヨくん達の活動の足を引っ張ってしまうんじゃないかって、わたしはなにがしたいのかって考えていた。
キヨくん達はどんどんわたしを置いて、高いところに行ってしまっている。そう思っていた。
ゲームから離れていっていたのは、わたしの方だったのか、寂しいと思っていたのは、キヨくんも一緒だった。
キヨくんは私の方をチラッとみると、すぐに顔を逸らしてレトルトさんを追い出そうと背中を押す。
わたしは、キヨくんの方に急いで歩み寄った。
「……ごめん、勘違いしてた」
「うん?」
「……高校の時は遊びでやってたゲームだったのに、キヨくん達はそれをどんどん仕事にしていって、わたしの居場所なんてないって思って」
「……」
キヨくんを見上げると、口を噤んでいて何を考えているのかわからない。
「ちかちゃんにはちかちゃんの生活があって、俺たちの自己満足に付き合わせんのは悪いと思って遠ざけた」
「……」
「実際ちかちゃんは離れていってさ」
「……うん」
「俺たちは何も変わってないよ。今でもゲームしてバカしてるだけ。それがたまたまこんなことになってるだけで」
「……ちかちゃんいたら、もっと楽しくなんのになって、思うよ」と続けた。
キヨくんはただ、みんなで楽しくゲームをして、それで見ている人も笑ってくれたらラッキーって。何も変わってなかった。
.