2024年の会話

「あれ、落しものかな」
「びっくりした、急にしゃがむな。あとすごい骨鳴った?」
「まあひざってみんなそうじゃん? じゃなくてさ、ほらこれ落としものだよね、さすがに?」
「……え、こんなさっき買いましたよみたいなもの落とす? 全然ふくろに入ってるし……あれか、三つ先のお店だよな、このロゴ」
「だね、あそこいろいろ売ってるし、こういう……なんていうのこれ、クリスマスブローチ? もありそうだもんね」
「いやでもあんまりにもだったな、落ち方が」
「クリスマス時期のショッピングモールってこみこみだからそれで落ちたの気づかなかったのかもね?」
「うーん、もはやステマレベルだよな」
「ステマって、捨てるにマーケットってことなの?」
「いや全然違うね、ステルスマーケティング」
「落ちてるもの羨ましくはならないけどね」
「俺はちょっとこの、靴下型ほしいなって思った」
「そう? 僕だったらこっちのリースの方がかわいいよ」
「……まだいろんなのあんのかな」
「おやおや? もしかして君ってば」
「ちょっと見に行かない?」
「完全に策にハマってるじゃん」
62/73ページ
スキ