2024年の会話

「もし空を飛ぶ力があったとしてさ――あ、あれね、一般的に人間は空を飛ばないという前提は今のままでってことね」
「はい……?」
「僕は絶対こっそり夜中に空飛んで、結局君に見つかって物語がはじまる、みたいな第一話をやりたいわけだけど」
「……はぁ」
「僕らの第一話ってどんな感じなんだろうね」
「んー、なんかツッコミどころが多すぎて……俺はどうしたらいいのかってとこだけ教えてほしいかな」
「ツッコミどころがあるならさ、それは言った方がいいよ」
「お前の話だぞ……。まあ、マジレスするなら俺たちの一話はアレだろ、それぞれの家からこの部屋に引っ越してきた日とかじゃん? あれないこれないってバタバタして」
「待って、ロマンゼロのマジレス主義者じゃん。やめな?」
「わりとゼロじゃないつもりだったんだけどダメだったか。俺たちの感性が違いすぎた」
「僕の考える一話はね、一方的に知ってるだけの僕が改札辺りで君に話しかけたときだと思うね」
「……いや、さすがにマジの一話すぎるだろ。たぶんそれ二期の一話でやる回想とかのがいい」
「え、君アニメで考えてたの? 僕はマンガのつもりだったんだけど……本当に君とは合わないよ……」
「そんな絶望されてもな……、てか空飛ぶ話どこ行った?」
「ん、飛んでったね」
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