2024年の会話

「シツモンキテタ!」
「うわっ、びっくりした! え、待って、最近のお前って俺を驚かすために生きてん――なに? 動画撮ってる?」
「はい、ひとつめの質問は『春になったらなにしたい?』だそうです。そうだなぁ、僕はね――」
「あぁ、なるほど。いつも通り俺のことは無視ってことね、おっけおっけ」
「とりあえず春っぽい色の服着たいかなぁ……。君は?」
「いや、お前のやりたいこと薄すぎるだろ、本当にしてもボケにしてもよくないぞそれ。俺はまあ……月並みではあるけど、花見、とかかな」
「花見いいじゃん。去年も一緒に行ったもんね、日本酒と折りたたみイス持って夜の桜見た! キレーだった!」
「低学年みたいな喋り方してっけど、日本酒一本持ってって帰りに一滴も残ってなかったの、俺は普通に怖かったな……あとベロベロでめんどくさかった」
「あっ、わかった! じゃあ僕のやりたいこと遠足にする」
「わかったってなんだよ……てか、遠足? どこに」
「あの日見に行った桜の公園までだね」
「家から歩いて十分程度のところを、アラサーふたりで?」
「アラサーとか言わないで、僕まだそんな気分じゃないし」
「気分とかは知らないけどさ……」
「ふふん、春の話してたら楽しみになってきたね。遠足までちゃんとがんばるぞぉ」
「同居人がカンタン単純バカなの困るんだけど」
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