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2025年の会話

「はい、なんで電話なんですかね」
『いやまじでごめんなんだけどさ、玄関にいるセミってどうにかできない?』
「……あー、できないですね」
『なんでそんなひどいこと言うのぉ!』
「だって場所にもよるけど、玄関開けたらばたばた飛んでいくだろ。一回めちゃくちゃ離れるか諦めて家入るかだな」
『諦めるはなくない?』
「じゃあベランダから入ってもいいよ」
『どうやって屋上から吊るされたらいいのさ』
「なんでちょっとはできそうな想定なんだよ」
『なんでもいいから助け――ひっ!』
「おい、どうした!」
『セミっ、セミ動いたぁ!』
「……まあ動くだろうな、セミだって生きてるんだから」
『ねえ〜、どうにかしてよう!』
「わかったから、一回どっか行け」
『ラジャ!』
「玄関のどこにいるんだよ――って、いないじゃん」
『いるってば! ほらそこ!』
「あんまり離れてないな? で、どこよ」
『玄関出て、右見て、あ、左か。の、壁!』
「……さすがにこれならなにもせんでも玄関入れてほしい」
「だって鍵開けてる間になにしてくるかわかんないじゃん」
「めちゃくちゃ近づけてるけど大丈夫そう?」
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