いらない僕
僕は、と口を開きかけて閉ざした。この教室では僕だけが浮いている。ずっとずっと馴染めないままだ。
小学校でも中学校でも、まあ、上手くやれていたと思う。しかし今考えてみれば、それは周りの人たちに恵まれていたからなのかもしれない。僕が僕らしく振る舞ったって、誰も否定しなかった。みんなが受け入れてくれた。休み時間に男子グループにまざってサッカーをしていても、女子の恋バナに入っても、咎 める人はいなかった。僕が誰を好きだと言おうと、嫌な顔をする人なんていなかった。
それが高校では上手くいかない。僕だって当然もうわかっている。どうしてこうなってしまったのか。たぶん、もっとハヤクからわかっていた。善し悪しの分別がつく頃には、もう、僕は「僕」でないことを知っていたと思う。
クスクスと笑い声が聞こえる。きっと僕に頭から水をかけるのが楽しいんだ。きっと僕がやつらに切られた制服をそのまま着ているのが嬉しいんだ。僕だって着たくないのに。
僕はただ、あの頃みたいに遊び回る友だちがほしかった。燃える愛の話しをくれる親友がほしかった。でもただ、性別だけが要らない。
小学校でも中学校でも、まあ、上手くやれていたと思う。しかし今考えてみれば、それは周りの人たちに恵まれていたからなのかもしれない。僕が僕らしく振る舞ったって、誰も否定しなかった。みんなが受け入れてくれた。休み時間に男子グループにまざってサッカーをしていても、女子の恋バナに入っても、
それが高校では上手くいかない。僕だって当然もうわかっている。どうしてこうなってしまったのか。たぶん、もっとハヤクからわかっていた。善し悪しの分別がつく頃には、もう、僕は「僕」でないことを知っていたと思う。
クスクスと笑い声が聞こえる。きっと僕に頭から水をかけるのが楽しいんだ。きっと僕がやつらに切られた制服をそのまま着ているのが嬉しいんだ。僕だって着たくないのに。
僕はただ、あの頃みたいに遊び回る友だちがほしかった。燃える愛の話しをくれる親友がほしかった。でもただ、性別だけが要らない。
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