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💛 ̖́- 翡馬の𝐥𝐨𝐧𝐠 𝐬𝐭𝐨𝐫𝐲

第9章01
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LUXISプレ公演が終わった翌朝。

翡馬は、いつもより少し早く目を覚ました。
カーテン越しの光はまだ淡く、街も静かだ。

胸の奥に残るのは、拍手の余韻と、たった一人で立ったステージの感触。

(……ちゃんと、届いたんやろか)


不安と達成感が、交互に胸を叩いていた。

スマホを開くと、プレ公演の映像がすでに切り抜きで回り始めている。

コメントはまだ多くはない。
それでも、ひとつひとつの言葉がやけに重く、真っ直ぐに心へ刺さった。

数は少ない。でも、確かに“生きた反応”だった。



スタジオに入ると、鳳千弘はすでにそこにいた。
いつものようにコーヒーを片手に、翡馬を一瞥する。

「昨日のステージ、どうだった?」

翡馬は少し考えてから、正直に答えた。

「……怖かったです。でも、楽しかった。逃げたいより、もっとステージに立ちたいって思いました」

千弘は小さく頷く。

「それなら、次の段階に進みましょう」

そう言って差し出されたのは、一枚の資料だった。


——《合同ライブ出演候補》


他プロダクションのアイプリたちが名を連ねる中に、瀬ノ上翡馬の名前がある。

「もう“LUXISの翡馬”として見られてる。優しいだけでは、埋もれるわ」

翡馬は資料を握りしめた。


(比べられる……評価される……それでも)


逃げる理由は、もうなかった。


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