中学時代。
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騒ぎになる前にと少し離れた場所まで歩いている途中、千堂くんに話そうとしていたことを思い出した。
「あ!忘れるとこだった。千堂くん、あの猫うちで飼うことになったよ。」
「ほんまか!?ほんまおおきに!!元気にしとるか?」
自分のことのように無邪気に笑う。
太陽みたいな笑顔。
理由もなく人を殴ったりはしないだろうに。
なんで喧嘩なんかしてたのかな。
不思議でたまらない。
でも、特に親しくもない人からこんなこと聞かれたら嫌かな?
ほぼ初対面で距離感が掴めない。
「うん、結構大きくなったよ。今度遊びに来て。うちあの公園のちょっと先だから。」
「おう、ほなまた今度。」
「うん、また。」
ひらひらと片手を振りながら遠ざかっていく背中をぼんやり見詰める。
遊びに来てくれるんだ。
その一言が嬉しかった。
名前しか知らない相手との約束。
確かなものではない。
だけど、千堂くんと仲良くなれる。
そんな気がして胸が弾んだ。
「ただいま!お母さん!クロ!」
玄関で待ち伏せしていたクロを抱き上げてリビングに向かう足は軽かった。