中学時代。
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大阪に来てから一カ月。
あの日と同じ時間。同じ帰り道。
辺りを見渡しながらゆっくりゆっくり歩く。
今日こそ千堂くんに会えることを期待しながら。
もし会えたら何から話そう。
猫の名前決めたよ。
それより先にまずは飼うことになったよ、だね。
そんなことを考えているとあの印象的な猫目の彼を見つけた。
あれ、でも前と全然雰囲気違う…?
千堂くんの険しい顔。睨みつけるような視線の先には大勢の人相の悪い男。
そいつらにあっという間に囲まれて今にも背後から殴りかかられそうになっている。
考えるより先に体が動いた。
助けなきゃ。
思い切り千堂くんに向かって踏み込んだ男の手首を掴み、お仲間に向かって投げ飛ばした。
「なんや、こないだの黒猫の」
「何じゃあワレ!?女は引っ込んどれ!」
千堂くんの驚きに満ちた声が男の怒号によって掻き消された。
今度はこちらに殴りかかってきた相手の手首を掴み、投げ飛ばす。
「話は後!とりあえず加勢する!」
ーーーーー
ーーー
ー
「すごいね、千堂くん。強いんだね。」
10人以上の伸びた男を見て素直に感想を述べた。
「あんたのがびっくりやわ。実は格闘家なんか?」
「そんなんじゃないよ。格闘技はしてたけど護身術程度。喧嘩なんか初めてだったからドキドキしちゃった。」
「いや、絶対嘘やろ。怖いわ。」
無邪気に笑う笑顔と対照的な右手の拳の鮮明な血が酷く印象的に残った。