こっち向いて
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7月。
すっかり暑くなり、期末テストを終えて夏休み目前。
そんなある日に私は体育館裏に呼び出された。
「ずっと名瀬さんのことが好きやってん。俺と付き合ってくれ!」
目の前にはロクに話したこともない男子生徒。
同じクラスではあるし、部活でサッカーをしているのは知っているがその程度だ。
「気持ちは嬉しいけど、うち好きな人がおるねん。」
「知っとる。ロッキーやろ?」
驚いた。クラスでその話をしたことはないはず。
「なんでそれ…」
「川本から聞いた。」
「やったら話が早いやん。悪いけど「振り向いて貰てないんやろ?」
悔しいがその通り。
不服さを思い切り顔に出す。
「…うっさいな。今は。今だけや。」
「じゃあ、その今だけ俺と付き合ってや。返事は今は要らん。それじゃ。」
「ちょ、」
強引に話を切り上げ足早に去って行く背中をぼんやり眺めた。
「…こんなんどうしたらええねん…。」
絶対面白がってるやろ。
親友への怒りを覚えながら帰路へ着いた。