こっち向いて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ドキドキしている内に電車は梅田に到着した。
「なのか指輪どんなんが好きなんや?」
「ん〜、うちはちょっと華奢な感じのが好きやけど武士さんにはゴツめのが似合うと思うねん。そういう組み合わせのやつあるんやろか?」
「あるんちゃう?とりあえずそこ入ってみよか。」
「えっ、ここ!?」
雑誌で見たことがあるお洒落なアクセサリーショップにたじろぐ。
アクセサリーは可愛いがお値段は高校生が買える可愛いお値段ではない。
「何や好みとちゃうか?」
「いや、そういうことや無いんやけど…うちこんなにお金持ってない…。」
結構頑張って貯めた方ではあるが、お財布の中身は一番安い物でも買えるかどうか怪しい。
「何やそんなことかいな。何個違うと思ってんねん。ワイの奢りに決まっとるやろ。」
「え、ペアリングってプレゼントし合う物や無いの?」
学校の同級生は皆そうしている。
てっきり普通のことかと思っていた。
「高校生同士ならそりゃそやろけど、こういう時は男にカッコつけさせて欲しいわ。」
「ん〜…、わかった。ほな、とりあえず見るだけ…。」
武士さんの言い分もわかるが、やはり自分も武士さんに何か贈りたい。
カップルっぽくて、うちでも買えるような値段で武士さんが使ってくれそうなペアリングってどこにあるんやろ?
そんなことを考えながらお洒落なアクセサリーショップに足を踏み入れる。
いつも行くような店とは違う品のいい店員の「いらっしゃいませ。」とお洒落なアクセサリーに緊張して思わず背筋が伸びる。
武士さんとペアリングを買いに来ているというだけで夢のようで。
ほんまにうち明日死んだり夢オチとかじゃありませんように。
そんな場違いなことを考えながら小さい頃の様に大好きな背中について歩いた。