こっち向いて
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神輿を見終わり、すっかり日が暮れた。
少しの間思い出の公園で時間を潰していると武士さんがやってきた。
「お疲れさん。格好良かったで。」
「せやろ。ほな、飯食うか!」
「うん!」
二人で並んで屋台の多い商店街に戻る。
先程と同じ場所なのにまるで違う。
ドキドキと嬉しさでそわそわする。
「武士さん、かき氷食べたい。」
「飯はいらんのか?」
「もう食べてん。」
「そか。おっちゃん、かき氷ひとつ!いちごに練乳な!」
はい、毎度!とおっちゃんからかき氷を受け取った。
「武士さん、おおきに。」
「おう。」
ひんやりと口に広がる甘さに幸せを感じ、夢中で食べていると武士さんと目があった。
「一口欲しいん?」
「いや、いつも通りやなと思て。」
先程のことを心配してくれていたらしい。
優しさに頰が緩む。
「うん、もう大丈夫やで。ありがとうな。」
「まあ、それならええけど。付き合う相手はちゃんと選ばな。」
「やから、彼氏やないって。」
「じゃあ、何やねん?」
「…クラスメイト?」
「なんで疑問形やねん。」
ハハッ、と笑ううちに真面目な顔つきで武士さんは続けた。
「とにかく、お前泣かすような奴は駄目や。わかったか?」
「はあい。」
「生返事やな。」
誤魔化すように曖昧に笑った。
だってうちの好きな人は一番うちを泣かしとるよ。武士さん。