こっち向いて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
人混みのせいでひまりとはぐれてしまった。
隣には例の男子。
もう食べる以外楽しみないやん。
半分ヤケだ。
たこ焼き、お好み焼き、クレープ、わたあめと次々にお店をハシゴし、平らげて行く。
「次何にしよかな〜。」
「まだ食うんかい!」
「当たり前や。あ、フライドポテト。おっちゃん!大きいのひとつ!」
あいよ!というおっちゃんの声以外に聞き慣れた笑い声。
「わたあめ片手にポテトかい。」
「武士さん!?えっ、うそ、何で!?」
後ろを振り返ると半被姿の武士さんがいた。
めちゃくちゃかっこええ!!
神様ほんまおおきに!!
「肉屋の親父が昨日ギックリ腰になってん。ワイが代わりっちゅう訳や。」
「お、ほんまにロッキーやん。」
武士さんに見惚れてすっかり忘れていた連れが隣に並んだ。
「せや!何や握手でもしたろか?」
「いや、要らんわ。」
「なんや可愛くないやっちゃのう。なのかの連れか?」
「いや、彼氏や。」
「ちょっ、はあ!?何言うてんの、アホ!武士さん、ちゃうからな!勘違いせんでや!」
バシッと背中に平手打ちをかまし、首根っこを掴んで引きずりながら逃げるようにその場を後にした。