こっち向いて
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午後5時。商店街入り口。
白地に水色の小花柄の浴衣に髪飾りも水色の物。
去年のお祭りで武士さんが可愛いと褒めてくれて以来大事にしているお気に入り。
しばらく辺りをキョロキョロ見渡しているとひまりを見つけた。
大きく手を振る。
向こうもこちらに気づいたらしく小走りで駆け寄ってきた。
「ごめん、待った?」
「いや、大丈夫やで。ほな行こか!」
「あ、いや、ちょお待って。早よこっちこっち!」
首を傾げてひまりの手招きする方を見ると、例の男子と知らないイケメンがいた。
「よ、名瀬。浴衣可愛えな。」
「…ども。」
軽く会釈をしてからひまりを睨む。
「てな訳で、今日はダブルデートやで!」
「え、」
「ほな、行こか!」
「ちょ、え、ひまり!?」
いつの間にか彼氏が出来ていたらしいひまりは既にイケメン彼氏と腕を組み歩き始めてしまった。
「俺らも手繋ぐか?」
「アホちゃう。繋ぐわけないやん。」
「つれへんなあ。そこも好きやけど。」
今のは祭りの喧騒で聞こえなかったことにした。