こっち向いて
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「昨日のあれ、断ったん?」
告白された翌日の昼休み。
うずうずした様子のひまり。
面白がられないよう出来るだけ平坦に返した。
「いや、断れんかった。」
「え、じゃあオッケーしたん!?」
「しとらんけど…」
「なんやおもろくない。」
つまらなさそうに口を尖らせるひまり。
「ロッキーのことまだそんな好きなん?」
「うん。」
「それは憧れとしてやなく?」
「憧れもあるけど、男としてもやね。」
「やけど、はっきり言って望み薄やろ?」
「それでも気持ちが変わらんのやもん。しゃあないやん。」
やれやれ、と言うように両手を上げて肩を竦められた。
「昨日のはほな断るん?」
「そのつもりやけど…、なんかタイミング失ってしもた。」
「とりあえず付き合ってみて、嫌ならそうしたら良いやん。」
「そんなん狡ない?」
今度は呆れた様に首を傾げられた。
「ええやん。相手もそう言っとったやろ?」
「ちょお待て。なんであんたが知っとんねん。」
小悪魔的な笑みを浮かべる親友をジッと睨むも、可愛い笑顔でかわされた。
「うちずっと相談されとってん。せやから、悪い子やないの分かっとるし、何よりお似合いやし。親友としては、幸せになって欲しいやんか?」
思っていたよりも真剣な声と表情。
絶対面白がってるやろ、とか思てごめん。
狼狽え、少し的外れなことを思いつつ、「…そか。」と空返事で窓の外を見詰めた。