矢部『細かい経歴はファンブックに載ってるでやんす』

●●『直筆のサインに加えて《いつも応援ありがと♡》・・・って書いてあるのはともかく、確かに代表歴が凄いね』

静森『本来なら１部チームや海外クラブからオファーがあっても不思議ではなかったのですが・・・』

吉成『ちょっと色々あって少し離れてたからね・・・抹茶ソフト人数分お待たせしましたー』

矢部『やんすー』

桜橋『人数分、って・・・』

家山『６つあるね』

吉成『隣、失礼しまーす・・・まあ、それでもありがたい事に幾つかオファーはいただいたけど』

●●『う、うん・・・（ルックスだけじゃなくスタイルも結構・・・）』

静森『その中から当時地域リーグ所属だったG.T.S.C.を選んでいただいたのは感謝してますが、ここはそういうお店では・・・』

吉成『まあまあ。それでここを選んだ決め手は・・・』

●●『決め手は・・・？』

吉成『熱意・・・かな？クールさの中にも隠しきれない情熱、それはまるでシャウトするかの如く』

静森『よ、吉成さん！』

吉成『もちろん設備面とか、しっかりしてたのも大きいかな。ちょっとした条件も呑んでもらったし。でも何といっても・・・』

●●『（ち、近い・・・）』

吉成『賄い！これがあるとこで働けるってのが大きいね・・・皆さーん、何ですかその《色々台無しだ～》とでも言いたげな視線は？』

静森『と、このように彼女程のプレーヤーともなると言葉を交わさずとも相手の考えが分かるようになるのです』

家山&桜橋『『なるほど・・・』』

吉成『ひっど・・・』

矢部『もう一つ食べるでやんすか？』

吉成『はいそこ同情しない。もらうけど』

●●『（もらうんだ・・・）』

吉成『うん。抹茶も良いけど、やっぱこしあんだよね～。もう１チーム挙げるとしたら、Sun Summer FCかな？』

●●『サンサマーFC？』

矢部『やんす！オイラも犬のように這いずり回るでやんすよ～』

●●『や、矢部君！せめて人間としてのプライドは・・・』

静森『残念ながら矢部さんの仰る通りなんです・・・』

桜橋『スローガンがね・・・』

●●『（なんてこった・・・）』

家山『でもボール持ってない時や控えの選手も考え無しにひたすら全力で走り回るから、後半開始時には皆バテバテで・・・』

吉成『ところがどういう訳か、ウチとプレヤデス相手だと試合終了までバテないの』

矢部『執念、でやんすかね』

家山『いや、むしろ・・・』

桜橋『怨念、って言い方の方が相応しいわね。終了のホイッスルと同時に何人か倒れて運ばれていったし』

●●『と、ともかく厄介な相手には違いないと・・・』

静森『そ、そうですね・・・』