コラボ作品

【残念な巨乳女(なつき)】
ユリ『分かります、分かりますよ。普通に挟めますからね・・・アダッ!』
なつき『何をだ、何を』

この女子高生、見た目とのギャップが凄い。
もっとも、普段は猫被っているのだろう。
あの少年の《彼女》みたいに。

ユリ『そして、そんな菊川さんに今日はプレゼントが・・・』
なつき『バ、バカ・・・やめろっ!つーか、リナに怒られるから!!』

女子高生(ユリ)が何かパンフレットのような物を取り出そうとしたのを、残念な巨乳女(なつき)が必死に止めている。
表紙に水着姿の女性が写っているように見えたが、アイドルの写真集か何かだろうか。
だが、それ以上に気になる事があった。

クキカワ『あのさ・・・ん?』

先ほど巨乳女(なつき)が発した《リナ》という単語について聞こうとした、その時だった。

なつき『・・・え?』
ユリ『いえ・・・』

ノックの音がして、女2人が顔を見合わせる。
巨乳女(なつき)の問いかけるような視線に対し、女子高生(ユリ)が首を振る。
おそらく、『他に誰か来るのか?』『そんな予定は無いです』みたいなやり取りが交わされているのだろう。

クキカワ『・・・』

だが、私には見当が付いていた。



??『すみません、遅くなりました』
なつき『どういう事だ?』

今、ドアをノックしているのが・・・本来のゲストである菊川だろう。



なつき『ちょっと待ってくれ』

スタジオから慌てて飛び出し、出口を探す。
しばらくさまよった所で、先程の巨乳女(なつき)が追いかけてきた。

なつき『すまなかった。えっと・・・』
クキカワ『クキカワだ・・・その、一つ教えてほしい。マリナと知り合いなのか?』
なつき『マリナ・・・?いや、リナって名前の同級生ならいるけど』
クキカワ『リナ・・・』
なつき『苗字は神代。神代莉奈だ』
クキカワ『そうか・・・』

どうやら人違いだったらしい。
会ってみたいような気もするが、余計に混乱しそうなので止めておいた方が賢明だろう。

なつき『ところで・・・見たのか?』
クキカワ『何を?』
なつき『・・・水着』
クキカワ『水着?さっきのあれか?』
なつき『その・・・あれは、合宿で撮った写真なんだ。普段からああいう事をしてる訳ではないぞ』
クキカワ『・・・』

よく分からないが、あのパンフレットに写っていたのはこの女(なつき)の水着写真だという事だろうか。
少なくとも、男子高校生に見せるべきではないと思う。

なつき『まあ、それは良いとして・・・菊川さんからこれを渡すよう頼まれたんだ』
クキカワ『・・・ボール?』

野球のボール、しかも硬球だ。
先程の軟球とは明らかに違う、そしてよく知っている感触。

なつき『出口はそこを曲がった所だ』
クキカワ『すまない』
なつき『機会があればまた会おう。タイミングが合えば、リナを連れてきてやるぞ』
クキカワ『分かった・・・』

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