ばきメモソルジャー
【リーグの事】
リーグの事だ。
彼女やライバルさんに聞く限りでは、最初の数年間は相当の観客数を記録するもここ数年は下り坂傾向にあるらしい。
そしてそれは、オレ達のチームも例外ではないだろう。
一度来てくれたお客さんが月に一度は来てくれるようになり、そしてほぼ毎試合来てくれるようになる。
もちろんそれは簡単な事ではない。
オカルト女『これからゆっくり考えていきましょう』
試合そのものだけではない。
試合前後のイベント、各種SNS等インターネットでの情報発信、グッズ製作・・・
何よりも、まずは球場の改修工事からだ。
幼なじみ『駅からはそんなに離れてないんですよね?』
彼女『実際には7、8分ってところだから・・・徒歩5分の表記で問題無いと思うわ』
繰り返し来てくれるような魅力的な球場作り、知り合いを連れてきてくれるような楽しめる球場作りをしなければならない。
口コミやSNS等で広まるのは、必ずしも良い情報ばかりとは限らないだろう。
オカルト女『悪い評判の方が拡散されるのは早いですからね・・・』
彼女『ハード面だけじゃなくてソフト面も重要だと思うわ』
一人のスタッフの対応で、リーグそのものの評価がひっくり返ってしまう可能性もある。
以前ライバルさんに聞いた話だが、お客さんの中には席を必要以上に占拠する、投げ入れられたサインボールを奪い取る、他人を押し退けて大量のサインを要求する等の迷惑行為を働く人もいるらしい。
(選手という立場上)厳しく言う訳にもいかないので、スタッフに対応を依頼するもロクに対応もしてもらえず結果親会社にクレームが上がってしまうそうだ。
彼女『そうなったら、二度と来てくれないわね』
オカルト女『接客業って楽しい事ばかりではないですよ』
チケット代や交通費といった金銭面だけではなく、休日や仕事終わりといった貴重な時間を無駄にするような思いはしたくないだろう。
幼なじみ『オカルトちゃんは喫茶店でバイトしてるんだっけ?』
オカルト女『はい』
選手を嫌われ役にする訳にはいかない。
そうなると自分の仕事だ。
そしてスタッフをどう指導するか。
今度そういった本を探してみようかな・・・と思ったその時だった。
??『責任重大ね、GMさん』
オカルト女『・・・!』
幼なじみ『え・・・!?』
彼女『貴女は・・・確か』
スーツ姿の女性。
歳はライバルさんと同じ位だろうか。
そして、見覚えがある。
つい数時間前に。
幼なじみ『マリナ・・・さん?』
マリナ『うん。貴女と主人公君は初対面だったかしら?自己紹介は』
彼女『結構です』
幼なじみとオカルト電波少女が、それとなくオレの周りを固める。
まさかこんな所で、教団の(おそらく)幹部クラスに出くわすとは。
マリナ『随分仕込まれてるのね・・・。でも大丈夫よ、無意味に事を構えるつもりなんか無いから』
幼なじみ『・・・』
マリナ『それに、教団はもうすぐ崩壊するわよ』
オカルト女『え!?それって・・・』
いきなり穏やかでは無い。
一体どういう事なのだろうか。
マリナ『どうもこうも、来月には破●法が適用されるわ。それで何もかも終わり』
幼なじみ『な、何ですか・・・その、私達の世代は知らないけど言葉の響きだけでいかにもヤバそうな臭いがプンプンしてくる名前の法律は?』
マリナ『説明的かつ、ある程度は的を得た感想ありがと』
彼女『・・・来年の頭では無かったのですか?』
どちらにせよ、適用されるのは確定だった訳か。
幼なじみ『オッケー、グー●ル・・・ゲ!冗談抜きにヤバいかも』
スマホを取り出し検索していた幼なじみの顔が驚愕に染まる。
画面を見せてもらうが、確かに尋常ではない語句が並んでいた。
アンタら、一体何やったんですか?
マリナ『聞きたい?』
彼女『・・・止めておいた方が良いわよ』
オカルト女『はい。クキカワから聞かされて、気が付いた時には本気でひっ叩いてましたから』
マリナ『そういえば、顔に手形付けて戻ってきた事があったわね』
あの人も、結構大変なんだな。
自業自得かもしれないけど。
彼女『どういった筋からですか?』
マリナ『・・・大方の察しは付いているんでしょう?』
彼女『幾ら位かかりました?』
マリナ『アイツの貯蓄が7割以上は消えたわね』
美女二人の腹の探り合い。
邪悪なオーラが辺りを包んでいる。
幼なじみ『って事は、動画の罵詈雑言って・・・』
オカルト女『暗号・・・ですか?』
そうだったのか。
全く気付かなかった。
彼女『早●で童●なんてあり得ないでしょう?』
幼なじみ『確かに・・・。ちなみに主人公君は』
彼女『・・・』
オカルト女『・・・』
幼なじみ『・・・』
マリナ『・・・』
オカルト女『い、言われてみればクキカワの様子が尋常じゃなかったですよね・・・』
幼なじみ『う、うん・・・。何か指で数を数えてるような感じだったし』
おかしな空気になりかけた所で、話題が少し前に戻った。
マリナ『ちなみに、私物は~の部分は額面通りよ。最低限の物だけは持ち出したけど』
彼女『随分と急だったんですね』
幼なじみ『えっと・・・これから、どうするんですか?』
オカルト女『お二人は駅前のマッ●にいるみたいです』
オカルト電波少女がスマホを確認する。
まだ通勤ラッシュにも早い時間だ。
マリナ『OK。合流して朝マッ●食べましょうか』
彼女『何事も無ければ良いのだけど・・・』
幼なじみ『先輩、それフラグだから!』
リーグの事だ。
彼女やライバルさんに聞く限りでは、最初の数年間は相当の観客数を記録するもここ数年は下り坂傾向にあるらしい。
そしてそれは、オレ達のチームも例外ではないだろう。
一度来てくれたお客さんが月に一度は来てくれるようになり、そしてほぼ毎試合来てくれるようになる。
もちろんそれは簡単な事ではない。
オカルト女『これからゆっくり考えていきましょう』
試合そのものだけではない。
試合前後のイベント、各種SNS等インターネットでの情報発信、グッズ製作・・・
何よりも、まずは球場の改修工事からだ。
幼なじみ『駅からはそんなに離れてないんですよね?』
彼女『実際には7、8分ってところだから・・・徒歩5分の表記で問題無いと思うわ』
繰り返し来てくれるような魅力的な球場作り、知り合いを連れてきてくれるような楽しめる球場作りをしなければならない。
口コミやSNS等で広まるのは、必ずしも良い情報ばかりとは限らないだろう。
オカルト女『悪い評判の方が拡散されるのは早いですからね・・・』
彼女『ハード面だけじゃなくてソフト面も重要だと思うわ』
一人のスタッフの対応で、リーグそのものの評価がひっくり返ってしまう可能性もある。
以前ライバルさんに聞いた話だが、お客さんの中には席を必要以上に占拠する、投げ入れられたサインボールを奪い取る、他人を押し退けて大量のサインを要求する等の迷惑行為を働く人もいるらしい。
(選手という立場上)厳しく言う訳にもいかないので、スタッフに対応を依頼するもロクに対応もしてもらえず結果親会社にクレームが上がってしまうそうだ。
彼女『そうなったら、二度と来てくれないわね』
オカルト女『接客業って楽しい事ばかりではないですよ』
チケット代や交通費といった金銭面だけではなく、休日や仕事終わりといった貴重な時間を無駄にするような思いはしたくないだろう。
幼なじみ『オカルトちゃんは喫茶店でバイトしてるんだっけ?』
オカルト女『はい』
選手を嫌われ役にする訳にはいかない。
そうなると自分の仕事だ。
そしてスタッフをどう指導するか。
今度そういった本を探してみようかな・・・と思ったその時だった。
??『責任重大ね、GMさん』
オカルト女『・・・!』
幼なじみ『え・・・!?』
彼女『貴女は・・・確か』
スーツ姿の女性。
歳はライバルさんと同じ位だろうか。
そして、見覚えがある。
つい数時間前に。
幼なじみ『マリナ・・・さん?』
マリナ『うん。貴女と主人公君は初対面だったかしら?自己紹介は』
彼女『結構です』
幼なじみとオカルト電波少女が、それとなくオレの周りを固める。
まさかこんな所で、教団の(おそらく)幹部クラスに出くわすとは。
マリナ『随分仕込まれてるのね・・・。でも大丈夫よ、無意味に事を構えるつもりなんか無いから』
幼なじみ『・・・』
マリナ『それに、教団はもうすぐ崩壊するわよ』
オカルト女『え!?それって・・・』
いきなり穏やかでは無い。
一体どういう事なのだろうか。
マリナ『どうもこうも、来月には破●法が適用されるわ。それで何もかも終わり』
幼なじみ『な、何ですか・・・その、私達の世代は知らないけど言葉の響きだけでいかにもヤバそうな臭いがプンプンしてくる名前の法律は?』
マリナ『説明的かつ、ある程度は的を得た感想ありがと』
彼女『・・・来年の頭では無かったのですか?』
どちらにせよ、適用されるのは確定だった訳か。
幼なじみ『オッケー、グー●ル・・・ゲ!冗談抜きにヤバいかも』
スマホを取り出し検索していた幼なじみの顔が驚愕に染まる。
画面を見せてもらうが、確かに尋常ではない語句が並んでいた。
アンタら、一体何やったんですか?
マリナ『聞きたい?』
彼女『・・・止めておいた方が良いわよ』
オカルト女『はい。クキカワから聞かされて、気が付いた時には本気でひっ叩いてましたから』
マリナ『そういえば、顔に手形付けて戻ってきた事があったわね』
あの人も、結構大変なんだな。
自業自得かもしれないけど。
彼女『どういった筋からですか?』
マリナ『・・・大方の察しは付いているんでしょう?』
彼女『幾ら位かかりました?』
マリナ『アイツの貯蓄が7割以上は消えたわね』
美女二人の腹の探り合い。
邪悪なオーラが辺りを包んでいる。
幼なじみ『って事は、動画の罵詈雑言って・・・』
オカルト女『暗号・・・ですか?』
そうだったのか。
全く気付かなかった。
彼女『早●で童●なんてあり得ないでしょう?』
幼なじみ『確かに・・・。ちなみに主人公君は』
彼女『・・・』
オカルト女『・・・』
幼なじみ『・・・』
マリナ『・・・』
オカルト女『い、言われてみればクキカワの様子が尋常じゃなかったですよね・・・』
幼なじみ『う、うん・・・。何か指で数を数えてるような感じだったし』
おかしな空気になりかけた所で、話題が少し前に戻った。
マリナ『ちなみに、私物は~の部分は額面通りよ。最低限の物だけは持ち出したけど』
彼女『随分と急だったんですね』
幼なじみ『えっと・・・これから、どうするんですか?』
オカルト女『お二人は駅前のマッ●にいるみたいです』
オカルト電波少女がスマホを確認する。
まだ通勤ラッシュにも早い時間だ。
マリナ『OK。合流して朝マッ●食べましょうか』
彼女『何事も無ければ良いのだけど・・・』
幼なじみ『先輩、それフラグだから!』