ばきメモソルジャー

【コスプレ体験】
妹『おお、お客さんマニアックですねー』
幼なじみ『確かに・・・』

妹『この選択肢は、BMS本編で
《他の部屋》⇒《右側の扉》⇒《ディスクについて聞く》
を選んだ後のストーリーとなっております』
幼なじみ『先輩が格ゲーに登場する事になって、モーションを収録する・・・って展開でしたよね?』
妹『うん。もしこの展開に覚えが無ければ、一度BMS本編に戻って格ゲー編を読んでから先に進んで下さい』

幼なじみ『それにしても先輩って凄いですよね?』
妹『うん。彼氏君もある意味凄いけど・・・』
幼なじみ『以前、主人公君が柔道場に呼ばれたらしいんですよ。女子が他校に遠征してて、男子しか練習相手がいなかったみたいで』
妹『で、ボコボコにされたんだ?』
幼なじみ『後で練習風景を目撃した人から話を聞いて、5時間目の授業中ずっと●●してたのはそういう事だったのか・・・って納得しました』
妹『まあ普通は女の子と柔道っていうと、そっち想像しちゃうもんね・・・』

幼なじみ『でも呼ばれるとホイホイ付いて行くんですよね』
妹『まあ、それが男ってもんだからね・・・』
幼なじみ『で、次の日ス●Ⅱの負けた顔みたいになると』
妹『私もたまに付き合わされるけど、全く歯が立たなくて。10回やって一本取れるかどうかってレベル』
幼なじみ『それ・・・結構凄いかと』




オカルト女『マジカル、ラジカル、エロイムエッサイム・・・』

オカルト電波少女が真剣な目で見据えてくる。
そして距離が近付き・・・

オカルト女『貴方のハートを・・・ンンッ!?』
彼女『はいOK、御苦労様』

唇に触れたのは、柔らかい感触ではなくプラスチックの無機質な感触だった。
目を開けてみると、下敷きがオレとオカルト電波少女の間に挟み込まれていた。

幼なじみ『《ファイナルデスキッス》やり直し、これで3回目だよ?』
ライバル『そろそろ通常技の再録に移らないと・・・』

徹夜で彼女の技を収録したモーションデータを完全された、我らがBMS(+クキカワ)。
そこでディスクを届けたオカルト電波少女に、開発者がティン!ときたらしい。
突然の雨でフードを被っていた事もあり『そうだ、魔法少女だ!』と閃いた開発者は、破格の報酬でオカルト電波少女のモーションデータを依頼してきたという訳だ。



オカルト女『・・・ヤアアッ!』

廻し蹴りを一閃。

ライバル『うーん・・・』
彼女『もう少し、タメを作らない感じで・・・』
オカルト女『・・・ヤッ!こんな感じですか?』

光速の連携でオカルト電波少女のモーションデータを完成させ、再びメーカーに届ける。
杖から光を出す技はそれっぽいモーションを幾つか収録した。

幼なじみ『つーかこれって、本格的な格闘大会じゃ・・・』
ライバル『あまりに大赤字だと開発者だってヤバいからね』

しかし・・・

クキカワ『《素人っぽく》か・・・』
オカルト女『ええーい!』

素人っぽく掛けられた大外刈りをわざと喰らい、受け身を取らずにマットに倒れる。
開発者曰く、通常技のモーションが明らかに格闘技経験者っぽいのが気に食わないらしい。

オカルト女『エイッ!・・・どうですか?』
彼女『まあ、そんな感じね。いきましょうか』

一同が頷く。
さらには『そうだ、ボク凄い事思い付いちゃった。キスして相手の体力を・・・』と新技まで提案された、というのがここ数日の流れだ。

ライバル『本番入るわ』
クキカワ『ああ』
幼なじみ『カウントダウン始めます、3・・・2・・・』



そして数ヶ月後。

ライバル『結構似てるわね。ややツリ目っぽくなってるくらいで』
オカルト女『開発段階では、もう少し幼い感じだったらしいですけど・・・』

勝利画面が表示され、オカルト電波少女っぽいキャラが

『無様ね、魔法を使うまでもなかったわ』

と勝ち気な台詞を話している。
結局は《魔法少女だけど、実は格闘技もやっている》という設定になったので、新録されたのは例のキス技だけだ。

クキカワ『あまりにロ●コン狙いだとかえってアレだからな。教団のマスコットも、それでデザインやり直したし』
ライバル『マスコットなんてあるんだ』
クキカワ『教(きょう)ちゃん、っていってな。最初は小学生にしか見えないキャラだったが、評判が芳しくなかったのでハタチ前後という設定になった』
オカルト女『教ちゃん・・・』

なんてネーミングだ。

ライバル『検索検索・・・あった、これでしょ?萌えキャラってやつだね』
クキカワ『ああ。水着姿のポスター(非売品)目当ての信者が急増してるらしいな』

ダメだこの社会悪集団。
早く何とかしないと。



幼なじみ『あの・・・それは良いんだけどさ』

うん、分かってる。
見えてはいたけど、皆あえて気付かないフリをしていた。

彼女『なによ・・・これ・・・』

パソコンの動画サイトを見ながら、不吉なオーラを発している彼女を。

幼なじみ『よ、よくできてると思いますよ・・・』
彼女『通常のキャラは・・・ね』
オカルト女『ラスボスバージョン・・・』

画面を見ている。
彼女っぽいキャラが2人戦っていた。
片方は制服を着た女子高生。
そしてもう片方も制服を着ているのだが所々、いや3分の1程度が破けており青白いオーラを発している。
雄叫びと共に全方位へレーザーだかビームが発射され、《K・O》の文字が表示された。

幼なじみ『うわぁ・・・』
ライバル『これじゃ回避のしようが無いわね・・・』

さらに画面を見てみる。

『人間捨ててるだろこれ』
『wwwwwwww』
『これは萌えない』
『テラチートwww』

といった文字が、画面を埋め尽くすかのように次々とスクロールしてくる。
でも、あくまでこれはゲーム上の出来事。

幼なじみ『ちょ・・・先輩落ち着いて!』
クキカワ『ほう、ついに本性を現したか』
オカルト女『火に油を注がないで下さい!!』
ライバル『彼氏君、そっち抑えて!』
幼なじみ『無理!もうKOされてる!!』

現実は・・・もっと悲惨だから。


 妹『という訳で、私の出番が無かった格ゲー編・・・いかがでしたか?』
幼なじみ『教ちゃん・・・』
妹『ああ、あれね。一般向けに販売されてるの以外にも、信者しか買えないのとか勧誘用の非売品とかあるからネットオークションで結構良いお金になるよ』
幼なじみ『妹さん・・・結構どっぷり浸かってますよね?』
妹『食事や設備利用も安くなるし、チヤホヤされるし、グッズ横流して小遣い稼ぎできるし・・・そう考えると悪くないかも』
幼なじみ『人間って、こうしてダメになっていくんですね・・・』

妹『まあ、いずれは手痛いしっぺ返しが来ると思うけどね』
幼なじみ『自覚はあるんですね』
妹『幼なじみちゃん、結構毒舌・・・』
幼なじみ『いや、だって・・・』

妹『という訳で次回は、その辺も含めてちょっとだけシリアスなストーリーになる予定です。お相手は教団生活をエンジョイ中な妹と』
幼なじみ『学校サボりまくりの幼なじみでしたー』
妹『バイバーイ!』
幼なじみ『まったねー!』
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