ばきメモソルジャー

【仕事に同行する】
仕事に同行する事にした。
しかし。

ライバル『じゃあ、ここで待ってて』
幼なじみ『ゴメンね』
彼女『悪いわね。彼の事、頼んだわよ』
オカルト女『分かりました。では、お気を付けて』

さも当然のように、彼女達は言った。

オカルト女『そこのショッピングモールにいます』
ライバル『分かったわ』

【選択肢】
⇒黙って見送る
 同行したいとお願いする


【黙って見送る】
ショッピングモールの屋上。
紙コップに入った烏龍茶を啜りながら考える。
はっきり言って、オレは場違いだ。
今日、それがはっきりと分かった。

??『お悩みのようだな、少年・・・』

突然、目の前に神官クキカワが現れた。

クキカワ『BMSといったか。確かに、あの中においてキミは場違いだ。だが、教団はキミを・・・』
彼女『てやあっ!!・・・なっ!?』

すぐ近くのステージで行われているショーのヒーロー達が、こちらを見て硬直している。
あんな物を見せられたら、そうもなるだろう。

彼女『く・・・立体映像とは』

彼女の放ったライ●ーキックさながらの飛び蹴りは神官クキカワをすり抜け、近くのベンチを破壊した。

クキカワ『少年、彼女の脚を見たまえ。アスリートどころか、完全に軍人・・・ソルジャーだ』

確かに。
幼なじみも妙にガッチリしているとは思ったが、彼女はそれ以上だった。
埃が舞う中、周囲を警戒している様はまさに軍人そのものだ。
多分何年かかっても、彼女達に追い付けない。
だったら・・・

クキカワ『キミの気持ちは嬉しい。だが・・・キミが寝返る事ができるのは、誰かと結ばれた後だ』
彼女『つまり・・・2周目以降って事ね』
クキカワ『そうだ、その時にキミの気持ちが変わっていなければ・・・時間か』

神官クキカワの身体が薄くなっていく。

彼女『随分と不便な能力ね』
クキカワ『全くだ。では、少年・・・彼女と仲良くな』
彼女『貴方は・・・』
クキカワ『確かに彼女は化け物じみた戦闘能力の持ち主だ。いや、化け物そのものと言った方が良いかもしれない』
彼女『う、うるさいわね・・・』
クキカワ『他の連中も、人並み外れている。つまり、キミに逃げ場は無い・・・だが』

神官クキカワの姿がどんどん薄くなっていく。

クキカワ『キミにとって大切な人達だ。それを忘れては・・・』


オカルト女『ごめんなさい!』

神官クキカワと入れ替わるように、オカルト電波少女がトイレから戻ってきた。
走ってきたからなのか、少し息が荒い。

彼女『RSD(立体映像)よ』
オカルト女『じゃあ、半径500メートル以内を・・・』
ライバル『既に居なかったわ』
幼なじみ『とりあえず、早く撤退した方が良くないですか?』

少し前までベンチだった物体が、無惨な姿を晒している。
重機か何かで潰したかのようだった。


ライバル『もう大丈夫でしょ』
彼女『そうですね』
幼なじみ『お待たせー』

セブン●レブンの袋を手にした幼なじみが戻ってきた。
人数分のポ●リ、そしてタオルや雑誌が入っている。

彼女『ご苦労様』
幼なじみ『はい』

ポ●リとタオルが渡された。

ライバル『彼氏君、凄い汗・・・塩辛っ』
彼女『ちょ・・・何舐めてるんですか!』
幼なじみ『ずるーい!私もー』

そう言われて、初めて自分が汗だくなのに気が付いた。
袋を開け、新品のタオルで汗を拭く。
そしてペットボトルの蓋を開け、ポ●リを流し込んだ。

ライバル『落ち着いた?』

軽く頷く。
あの後、騒ぎを聞き付けた警備員がやってきた。
非常階段から逃げ出したオレ達だったが、エレベーターで先回りしていた警備員に見つかってしまう。
結局、電車で数駅分にもなるような距離を全力疾走するハメになってしまった。

彼女『もう少し鍛えた方が良いんじゃない?』
幼なじみ『それは幾ら何でも・・・』
ライバル『でも、結局頼りになるのは自分自身だけ。特に戦場では』

いや、ここ日本ですよね?


幼なじみ『あれ?そういえば、オカルトちゃんがいない』

言われてハッとした。
考えてみれば、オカルト電波少女は運動があまり得意ではない。
なんてこった。

彼女『ヤボ用済ませてから帰るって』
ライバル『メール来てない?』
幼なじみ『あ・・・本当ですね』

おそらくタダでは済まないだろう(オカルト電波少女ではなく、警備員が)と思っていたので、ホッとした。

彼女『戻りましょうか。道場で鍛え直してあげるわ』
幼なじみ『あー、ずるーい!』
ライバル『幼なじみちゃんの相手は、私がしてあげる』
幼なじみ『身体中ムチの跡だらけになるから遠慮しておきます・・・』

非常識な日々は始まったばかりだ。
なるようにしかならない。
オレは、自分自身にそう言い聞かせていた。


なつき『これが《ばきメモソルジャー》か・・・』
ユリ『はい。前作《ばきメモスタジアム》の続編として企画されておりましたが、諸般の都合にお蔵入りとなってしまいました』
なつき『諸般の都合、ねぇ・・・』

ユリ『私がプレーしているのは、関係者用に配られたデモ盤という設定です』
なつき『ややこしいな・・・』
ユリ『教団に対抗する為の組織、BMS略してばきメモソルジャーズ。そこに集いし、ばきメモシリーズのヒロイン達と主人公!』
なつき『・・・』
ユリ『前作でその存在が語られた、謎の男の正体も明らかになる予定です』
なつき『ふーん・・・』

ユリ『って、ダメですよ先生。ここは台本通りに《そうか、楽しみだな》って言わないと』
なつき『そうか、楽しみだな』
ユリ『完全に棒読みですね・・・とりあえず、作中で《幼なじみ》さんが言った通り、上から選択肢を選んでみる事をオススメします』
なつき『ネタバレになるから?』
ユリ『そうです。まぐわい・・・ではなく、組み手をするのは他の選択肢を選んでからにして下さいね?』
なつき『・・・』


【同行したいとお願いする】
オカルト女『え・・・』
幼なじみ『で、でも・・・』

何か言いたげな幼なじみとオカルト電波少女を《ライバル》さんが制する。
そして、少し苦し気な表情で口を開いた。

ライバル『組み手・・・したでしょ?』

ほんの数時間前。
一つ上のフロアで行われていた組み手に、オレも参加させてもらった。

彼女『・・・』

最初に相手となったのは、彼女。
結果、初めて高校の道場で乱取りに付き合わされた時以上の力の差を感じた。
付き合い始めてからの度重なる暴力により、少なくとも防御する事に関してはそれなりにできるようになったと感じている。
だが、その程度の自信は完全に打ち砕かれた。
例えるなら、小学生がオリンピックの代表選手とやるような物だった。

ライバル『・・・』

そして、《ライバル》さん。
彼女よりも背は高く、服越しにもムダの無い筋肉で覆われている事が分かる。
最初の数分間は一方的に攻めるように言われたが、全くと言って良い程に通用せず最後はいとも簡単にマットに叩き付けられた。


そこまでは、まだ予測の範囲内だった。
彼女はチートレベルの完璧超人だし、《ライバル》さんも第一線で活躍してきた女子のトップアスリートだったからだ。
問題はその後だ。

幼なじみ『主人公君・・・』

《幼なじみ》とは、小学校から高校2年までクラスが一緒だった。
小学校低学年の頃は自分よりも身体が大きく、喧嘩をしては返り討ちにあっていた。
学年が上になるにつれて徐々に体格差は縮まり、気が付いたら逆転してしまった。
一度、本気で泣かせてしまったのがきっかけで女の子に手を出す事は一切していない。
そして久々となった《幼なじみ》との一戦。
体格差もあり多少辛そうではあったが、華奢に見える身体がオレの仕掛けた技に一切動じていなかった。
しばらく一進一退の攻防が続き、誰かが『じゃあ、そろそろ・・・』と言った次の瞬間、オレの身体はもの凄い勢いでマットに叩き付けられていた。
そこで初めて、最初の2人が手加減していた事を思い知らされた。

オカルト女『あの・・・』

極めつけは、オカルト電波少女。
取ったり取られたりでほぼ五分五分の結果となったが、そもそもそれ自体がおかしい。
高校1年の時に同じクラスだったが、はっきりいって運動が得意な方ではなかったはずだ。
しかし・・・先程の組み手では、かなり積極的に技を仕掛けてきた。
その前に3人とやっていたから何とか反応できただけの話で、最初にやっていたらあっさり負けていただろう。

ライバル『分かったでしょ?これ以上言わせないで』
幼なじみ『うん・・・』
彼女『いや、この際だからハッキリ言わせてもらうわ。貴方、完全に足手まといよ』

ストレートな言葉が胸に突き刺さる。
おそらく、他の3人も同じ考えだろう。
と、思いきや。

ライバル『・・・ちょっと来て』
彼女『・・・え?』
幼なじみ『いいから!』
オカルト女『・・・』

3人がかりで彼女が引き摺られていく。
珍しい光景だ。



幼なじみ『・・・だから、どうしてそこで先輩まで私達の味方をするんですか!?』
彼女『だ、だって・・・』
オカルト女『自分の役割を認識して下さい!』
彼女『でも・・・』
ライバル『●たなくなったらどうするのよ!?』

他の3人(しかも2人は高校の後輩)に責められる彼女という珍しい構図に、思わず見入ってしまう。
ふと、後ろから肩を叩かれた。

??『・・・ヤッホ、彼氏君』

かつてのオカルト電波少女みたいな、黒いほっかむり+マント姿の《彼女》。
いや、双子の妹か。

妹『そうだよ、えへへ・・・』
彼女『いや、彼に限ってそんな事は・・・』
ライバル『前の前の彼だってそうだったわ。2人で部屋にいると必ずと言って良い程・・・』
幼なじみ『あ、もしかして別れた理由って・・・』
オカルト『確か、その方も野球されていましたよね?』
妹『何か、大変な事に巻き込まれちゃったみたいだね・・・。学校もしばらく行ってないんでしょ?』

そう言えばそうだった。
新たに支給された携帯電話しか持ち歩いてないので、以前使っていた方は着信やらメールやらで凄まじい事になっているだろう。

彼女『それで試合を観に入って・・・』
ライバル『そうそう。ちょっと指摘しただけで凹んじゃって、干からびたままロクに使い物にならない!あー、腹立ってきたー!!』
妹『・・・』
オカルト女『貴女の《ちょっと》は他の方にとって・・・』
幼なじみ『野球の事だと尚更ですからね・・・』

いつの間にか話題がすりかわっている。

ライバル『気の抜けた守備してたから、それを指摘しただけ。そしたらフニャフニャで・・・あー、もう!!』
妹『・・・おーい』
オカルト女『・・・え?』
幼なじみ『どうかした?』


妹『お姉ちゃーん・・・と、そのお友達ー・・・』
ライバル『クサレチ●●!役立たずっ!!』
妹『通行人が凄い顔して見てるよー・・・』

と、そこまで言った瞬間だった。
口論していた女4人が一斉にこちらを向く。
そして・・・

彼女『・・・離れてっ!!』

え、どういう事?
と、思った次の瞬間には腕を捕られてしまった。
そして間髪入れず、頭を抱えられる。

妹『・・・下手に動かないで。痛くなるから』
ライバル『しまっ・・・!』

腕や頭がロックされているが、痛みは全く感じない。
いや・・・少しでも抵抗すれば凄まじい痛みが襲ってくるのだろう。

オカルト女『彼は素人です・・・!』
幼なじみ『痛いのは止めて!』

女の子に言われると何か複雑だ。

妹『それもそうだね・・・じゃあ、こうしようか』
彼女『どうする気?』
妹『今から30秒間オッ●イ押し付けて、●●してるか確かめる』
幼なじみ『●●してたら?』

●●とか連呼しないでくれ。
それだけで反応しちゃいそうだから。

妹『私の勝ち。彼氏君を一晩好きにできる!』
ライバル『あ、良いな~』
彼女『・・・やれる物ならやってみなさい。貴女の部屋、消し炭にするわよ?』

おお、怖。
今の台詞で、少し反応してたのが一気に縮んでしまった。

妹『そうだよね・・・。今のお姉ちゃんなら、普通にやりかねないもんね・・・と、いう訳だから』

技が解かれ、4人のいる方に軽く押される。
すぐに、幼なじみとオカルト電波少女が間に入った。


幼なじみ『妹さんはどうして教団に入ったの?』
妹『いやー・・・日本に帰ってきたのは良いんだけど、毎日ヒマでヒマで』

彼女と違って、ホラー映画を好む代わりに退屈や退屈な場所を嫌うんだったな。
まさか、教団に入信してるとは思わなかったけど。

オカルト女『そういえば以前、叔母とやけに親しげに話していたらしいですね。会長さんにしては不自然だとは思いましたけど・・・』
妹『本職の人と話せる機会って、あまり無いじゃん』
彼女『おかげで、落ち着いてコーヒー飲めなかったわ・・・』
幼なじみ『《レアなアイテム》とやらを見せられて気分悪くなったし・・・』

気になるけど、見たくは無いな。

妹『え、良いなー!』
彼女&幼なじみ『『ちっとも良くない!』』
ライバル『バイトの募集とか無かったの?』
妹『あるにはありましたけど・・・(中略)、後はエッチなのばっか』
幼なじみ『見事に黒い所ばかりだね・・・』

ついには店名を伏せて求人したらしいからな。
食券くらい導入すれば良いのに。

妹『あ、でも・・・この時期にしては珍しく正社員の募集もあったよ』
オカルト女『まさかそこって・・・』
妹『うん。(中略)・・・』
彼女『・・・』
ライバル『・・・』



彼女『人質を解放したのは失敗だったわね・・・覚悟なさい』
妹『あ、始めちゃう?』

彼女とライバルさんが臨戦態勢に入る。
自分の彼氏を人質って・・・

ライバル『悪いけど・・・』
幼なじみ『うん・・・』
オカルト女『申し訳ありません・・・』

殺気が辺りを支配する。
近くを歩いていた通行人が、慌てて逃げていった。
もうイヤだ、こんな毎日。

妹『さすがに分が悪いわね、だけど!・・・あれっ?』

指をパチンと鳴らそうとするも、うまく鳴らないらしい。

妹『ど、どうして?』
彼女『この指はこう。そして、手首のスナップを』
妹『えっと・・・あ、鳴った!凄ーい!!』

手を取り合って喜ぶ、双子の姉妹。
微笑ましいなと思っていた、その時だった。

オカルト女『・・・来ます!』

その言葉を合図に、素早く周囲を警戒する女4人。
幼なじみとオカルト電波少女は、オレの周りを固める事も忘れない。
何なの、この戦闘集団。


??『お嬢様、お待ちどうさまでした・・・』

何も無い所から男が現れた。
派手な化粧に大げさなマント。
前に夢の国(千葉県浦安市)で会った、クキカワとかいう自称神官の不審人物だ。
今日は、両手にビニール袋を下げている。

幼なじみ『なぁーんだ・・・』
ライバル『気ぃ張って損した・・・』
彼女『全く・・・』
オカルト女『ふぅ・・・』

それを見て、警戒を解く女4人。
彼女達にとっては、恐るるに足りない存在なのだろうか?

妹『あれ?マツ●ヨだけじゃ揃わなかった?』
クキカワ『はい・・・』

マツ●ヨの袋とダイ●クドラッグの袋を手渡している。
その様子を呆れつつも、ただ見ているだけの女4人。
突然テレポートして現れる時点で、十二分に恐ろしいと思うけど。

妹『レシートは?』
クキカワ『・・・』
妹『・・・レシート!』
彼女『・・・』

渋々、といった感じでレシートを差し出す神官クキカワ。
生活感溢れる光景だ。

妹『あー・・・また勝手にポイント付けて!▲▲さんにダメって言われたでしょう!?』
クキカワ『いや・・・《ポイントカードはお持ちですか?》って聞いてくるから、つい・・・』
幼なじみ『なっさけなー・・・』
オカルト女『落ちる所まで落ちましたね・・・』

完全にパシリだ、この自称神官。

ライバル『▲▲さんって?』
クキカワ『経理のおばちゃんだ』
妹『入信した息子を連れ戻しに来たら、居心地良くてそのまま居着いちゃったみたい』

ミイラ取りがミイラに・・・というアレか。

クキカワ『おかげで息子が居辛くなって、脱退を考えてるらしい』
ライバル『あー、確かに・・・』
オカルト女『目的・・・果たせたのでしょうか?』

なんか、メチャクチャだ。


妹『たまたま、案内してくれた若い信者の人の悩みを聞いてアドバイスしたのが評判になったみたいで』
クキカワ『最近では、遠くからわざわざやってくる信者もいる位だ』
ライバル『確かに、入信する位だから悩みの一つや二つはあってもおかしくないわね・・・』
オカルト女『はい・・・』

この自称神官の不審者にも悩みがあるのだろうか?
むしろ、悩みの無い人を探す方が難しいだろう。

クキカワ『で、どうなさいますか?』
妹『ちょっと早いけど夕飯にしよっか。席、取っといて』
クキカワ『かしこまりました・・・』

一礼し、向かいのステーキハウスに入っていった。

幼なじみ『あの店って・・・』
妹『教団の経営してる店。働いてるのほとんど信者だし』

《信者優待券》と書かれた紙をヒラヒラさせている。
居心地が良い、というのはそういうのも含めてなのかもしれない。

彼女『何ですって・・・!』
オカルト女『確か・・・』

昨日の夕飯を、そこで食べた。

妹『ご来店ありがと。どうだった?』
ライバル『あのボリュームであの価格なら、まあまあ良いんじゃないかな?味も悪くないし』
オカルト女『はい。店員さんも愛想良かったですし、清掃も行き届いてたと思います』
幼なじみ『うん、強いて言うならメニューが少し見辛いのが気になった位かな』
妹『なるほど・・・』

手元のメモ帳に書き込んでいく。

妹『私も同じ店で働いてるから。あそこじゃなくて、3駅離れたとこだけど。近々副店長に抜擢される予定♪』
幼なじみ『出世早っ・・・』

何でもこなせる人間っているんだな。
仕事にしても、運動にしても。

ライバル『他には無いの?』
妹『教団の店ですか?この辺りだと・・・駅を挟んで反対側にあるセルフうどんの店ですね』

そこって・・・

オカルト女『一昨日の夕飯でしたね』
ライバル『じゃあ、2日連続で御布施しちゃんたんだ♪』
彼女『い・・・』
幼なじみ『そうですね。・・・って、先輩?』
彼女『いやあああぁぁぁーーー!!』

彼女の絶叫が夕暮れの街に響き渡った。



ユリ『と、まあ・・・2つ目のエンディングでは《彼女》の妹が登場した訳です』
なつき『ロクでもない役回りだったな』

ユリ『えっと・・・いかがでしたか?』
なつき『危険なネタ盛り込み過ぎだろ・・・』
ユリ『防犯対策には、ちゃんとお金かけた方が良いと思いますけど・・・』
なつき『昼間はともかく、深夜は怖くて行けないな』
ユリ『せめて一人で、というのは絶対に止めるべきですね』

なつき『全くだな。《教団》とやらについては、今後明らかになっていくのか?』
ユリ『はい。最後の方のエンディングでは、まさかの展開が待ち受けています。とりあえず、次回は他の部屋を探索してみて下さい』
なつき『さて、どんな危ないネタが出てくる事やら・・・』
ユリ『冒頭でも語られていますが、本編や他のばきメモシリーズ以上にブラックなネタを仕込んでいます』
なつき『そもそも、主人公や彼女が所属する組織(BMS)自体、まともな集まりじゃないだろ』
ユリ『確かに・・・』
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